創約 とある魔術の禁書目録(5)
冬休み、年末の学園都市。
ある朝、上条当麻が目を覚ますと何故か同じ毛布にアリスという謎の金髪少女が!? しかし、この状況に振り回されていはいられない! 『ハンドカフス』で壊滅した『暗部』、その生き残りを乗せた装甲列車が衝突事故を起こし、凶悪な囚人達が外に逃げ出したのだ。
激化する戦闘、露わになる『暗部』の恐怖。しかし何も知らない上条達がとっさに手を差し伸べたのは、よりにもよって滅法凶悪な花露妖宴で?
上条と共闘することになった『暗部』は、少しだけ何かが違う。お人好しバカ上条当麻(謎の少女アリス付き)と極限の闇が交差する時、物語は始まる――!


いつもの倍近い厚さになんだか不穏な空気を感じつつ「お、創約3巻の連中が軒並み再登場しとるやんけ~珍しくキャラ使い捨てにせんかったんやな~」と軽く感動していたら全体1/3ぐらいのところで大団円の雰囲気に。

これはなんか上げて落す奴...!と身構えたら案の定で、作者最近逆張りが好きになってきたのか。でも「現実はそんな楽じゃない」って釘さした割に某キャラのチョロさはあんまり変わらなかったのは2周した意味あるのか、と。

んでレールガンの鉄装綴里がついに本編でも登場したがまさかの闇堕ち。そんな...キャラ使い捨てしなくなったと思ったら...でも現実世界はともかく作中世界ではじぇんじぇん時間経ってないから短期間でどうやったらそんな変われるのよとツッコまざるをえない。

3部構成の最終章部分、浜面はもうちょっと寝といてください正直。
シャーロック・ホームズの十字架
世界経済の鍵を握るホームズ遺伝子群。在野に潜む遺伝子保有者を選別・拉致するため、不可能犯罪を創作する国際組織――「機関」。保有者である妹・七海と、天野直人は彼らが仕掛けた謎と対峙する!
強酸性の湖に立てられた十字架の謎。密室灯台の中で転落死した男。五百メートルの距離を一瞬でゼロにしたのは、犯人か被害者か……。
本格ミステリの旗手が挑む、クイーン問題&驚天動地のトリック!


出オチみたいな前巻からまたよく続編出したなーとは思ったが、トリックは無論のことお話のバリエーション的にもなかなかに凝ってて楽しめた。
シャーロック・ホームズの不均衡
両親を殺人事件で亡くした天野直人・七海の兄妹は、養父なる人物に呼ばれ、長野山中のペンションを訪れた。待ち受けていたのは絞殺事件と、関係者全員にアリバイが成立する不可能状況!推理の果てに真実を手にした二人に、諜報機関が迫る。名探偵の遺伝子群を持つ者は、その推理力・問題解決能力から、世界経済の鍵を握る存在として、国際的な争奪戦が行われていたのだ…!


講談社はともかく某国をここまで悪役に描いて大丈夫なんだろうか?ってぐらいに荒唐無稽な設定だが、そのわりにトリックはもーちょい(ハッタリ的見栄えという意味で)どーにかならんかったんだろうか。兄貴の出すトンデモな仮説のほうがおもろい。

孤島の来訪者

2022年2月9日 読書
孤島の来訪者
謀殺された幼馴染みの復讐のため、テレビ局のADとなった竜泉佑樹。ターゲットの3名を含む9名で曰くつき無人島のロケに参加した佑樹だったが、初日からターゲットの一人が殺されているのを発見する。自らが手を下すはずが、一体何者の仕業なのか? しかも、その犯行には人ではない何かが絡み、佑樹たちの中に紛れ込んでしまった!? 疑心暗鬼の中、またしても佑樹のターゲットが殺害され……。『時空旅行者の砂時計』で話題を浚った著者が贈る〈竜泉家の一族〉シリーズ第2弾、予測不能な孤島本格ミステリ長編。


前作がタイムトラベルを扱った特殊設定ミステリだから今回もかなーって思ったら、今回は「遊星からの物体X」だったという。なんだそりゃ(歓喜)

途中の入れ替わりロジックはややこしくて考えるのも面倒だが、それ以外はヲチも含め綺麗にまとまっていて好み。
りゅうおうのおしごと!14
『中学校卒業までにタイトルを獲れなければ引退させます。そして――』
女流名跡リーグ、遂に開幕。
あいは両親と交わした約束を守るため、親友に貰った秘策を胸に東京へと乗り込む!
「使うよ……澪ちゃん! 」
一方、史上最年少二冠を目指し各地を転戦する八一は、多忙を極める中で恋人に提案する。
「結婚しよう」
「ふぇ!?」
四段昇段という夢を叶え、想いが叶い、あらゆる幸せを掴んだ銀子。
そのプロデビュー戦の相手は……人間の形をした、最凶最悪の、才能。
虚構か、それとも予言か。将棋界の新たな章が始まる、激震の14巻!!


15巻読んで「なんかおかしい」と思ったら14巻飛ばしてた、そら話がワープしてるわ。

姉弟子ルートで固定すりゃいいものを、脇キャラ2名が猛スパートかけてきた14巻。なるほどだから15巻でああなるのか...

墓地裏の家

2022年1月28日 読書
墓地裏の家
東京・雑司ヶ谷霊園の裏に教会を構える神霊壽血教。教主・印南尊血の様子がおかしいとの相談を受け、心理学を学ぶ大学院生・夷戸武比古は教会を訪れる。あらゆる用事を放り出して、ひたすら観覧車に見入る教主に戸惑う夷戸、やがて教主の娘が密室で変死を遂げ、血塗られた惨劇の幕が切っておとされる。吸血神・ストリゴイを崇拝する奇怪な教団に巣食う邪悪な殺意に、心理学的推理で挑む夷戸。総本部教会でくり返される自殺の連鎖。だが―探偵小説とB級ホラー映画をこよなく愛する新鋭が贈る傑作心理学ミステリー。


あ、この作家さん古野まほろとか殊能将之と同じ系統だ...ってなる内容だった。
キライじゃないですわ。
スノウブラインド
ドイツ現代史の権威、ホーエンハイム教授の邸宅・蝙蝠館に招待されたゼミ生たち。住民たちが先祖返りして獣同然の姿になったと伝えられる狗神窪にひっそりと佇むこの館が吹雪に降り込められた夜、恐怖の殺人劇が幕を開ける―。心理学やナチズム、中世の魔女裁判などにまつわる豊富な知識と、鮮やかな仕掛けでミステリ・シーンに殴り込みをかける驚異の新人のデビュー作。


衒学趣味な知識の羅列がつらつらと続くが、不思議とそこまで読みづらいということはなくスラスラ読めるほうの文章。ただ探偵役の子は、好きな子の気を惹くためにそんな衒学趣味をひけらかしちゃうようなちょっとイタい子なのでアイタタタ...といたたまれなくなり別の意味で読みづらい。

そして肝心のトリック関連は...そ、そっち系に走るのか(ネタバレw

推理大戦

2022年1月22日 読書
推理大戦
日本のある富豪が発見したという「聖遺物」。
世界的にも貴重なその「聖遺物」を手に入れるため、世界中のカトリックそして正教会は、威信と誇りをかけ「名探偵」を探し始めた。
いったい、なぜ?
それは、「聖遺物争奪」のために行われる、前代未聞の「推理ゲーム」に勝利するため。
アメリカ、ウクライナ、日本、ブラジル――。選ばれた強者たちは、全員が全員、論理という武器だけでなく「特殊能力」を所有する超人的な名探偵ばかりだった。つまり、全員が最強。しかし勝者は、たったひとりだけ。
つまり、真の名探偵も、たったひとり――。


あらすじ読んだだけでわかるB級なノリ、大好物ですわ。
さながらミステリ版アベンジャーズ、前半で各探偵が推理ゲーム参加を決めるシーンはスマブラの「○○参戦!」PVまんま。

まぁ大抵は全員集合した後の展開が尻すぼみになりがちで、この作品も真相わりとショボいなーとは思うけどキャラはとてもいい。某キャラがスマートスピーカーでかかる曲のタイトルぜんぶ知ってたのも伏線だったとはなー。
りゅうおうのおしごと!15
「棋書を出しませんか?」
休場を選択した銀子と、関東へ移籍したあい。
二人の行方を追う八一が頼ったのは、女流棋士にして記者の顔も持つ供御飯万智だった。
「え!? 俺が将棋の本を書くの!?」
意外な条件に驚く八一。しかも万智は執筆に集中するためと、旅館でカンヅメになることを提案して……。
「……着いたで? 八一くん」
急速に接近していく幼馴染の二人。
一方、タイトル初挑戦を目指すあいは、東京で意外な人物たちとの同居を開始していて!?
女流名跡リーグ遂に決着!
挑戦権を手にするのは、あいか、万智か、それとも……!?
美しき野心と矜持と恋心が正面から激突する第15巻!!


八一サイドの話はただのコメディだったけどあいサイド...というか実質鹿路庭サイドは女流棋士の置かれた境遇を描いていて引き込まれた。
甦る殺人者: 天久鷹央の事件カルテ
殺人鬼は、何者なのか。戦慄の医療ミステリー! 都内近郊で若い女性が次々と首を絞められ、惨殺された。警察は現場に残された血痕のDNA鑑定を行い、容疑者を割り出すが、それは四年前に死んだ男だった……。止まない殺人劇。メディアに送りつけられる犯行声明文。これは死者の復活か。あるいは、真犯人のトリックか。天医会総合病院の天才女医・天久鷹央は事件の裏に潜む“病”を解き明かし、シリアルキラーに“診断”を下す。


推理に医者じゃないとわからん知識を要求されるので犯人予想のしようがないのだけれども、今回のはどう考えても容疑者の身辺を張り込んでおくべき案件だろーとは思った。いくらアレがアレだからってフリーにするとか...
優しい死神の飼い方
犬の姿を借り、地上のホスピスに左遷……もとい派遣された死神のレオ。戦時中の悲恋。洋館で起きた殺人事件。色彩を失った画家。死に直面する人間を未練から救うため、患者たちの過去の謎を解き明かしていくレオ。しかし、彼の行動は、現在のホスピスに思わぬ危機を引き起こしていた――。天然キャラの死神の奮闘と人間との交流に、心温まるハートフルミステリー。


先に続編のほうを読んでいたのだけれど、まぁ特に問題も無く。
次の主人公が(この作品の段階では)やな奴のままで終わるのかと思ったら最後実はいい奴だった、という終わり方で「あれ?そうだっけ?」となった。

満願

2022年1月9日 読書
満願
人を殺め、静かに刑期を終えた妻の本当の動機とは―。驚愕の結末で唸らせる表題作はじめ、交番勤務の警官や在外ビジネスマン、美しき中学生姉妹、フリーライターなどが遭遇する6つの奇妙な事件。入念に磨き上げられた流麗な文章と精緻なロジックで魅せる、ミステリ短篇集の新たな傑作誕生。


めっちゃ後味の悪い短編ばっかり6編だが、文章はうまいしヒネリも利いてて面白かった。ミステリというよりホラーとかサスペンス風味のお話も多かったけど、オチはどれもミステリしてた。

幻影の手術室

2022年1月5日 読書
幻影の手術室
手術後のオペ室で起きた医師死亡事件。記録用のビデオに録画されていたのは、一人の麻酔医が「見えない誰か」と必死に格闘し、その末に絶命する場面だった。手術室は密室。容疑者は全身麻酔で身動きのとれない患者のみ。西東京市・清和総合病院で起きた不可能犯罪に対し、天才女医・天久鷹央は独自の捜査に乗り出すが…。事件に隠された“病”を解き明かす、本格医療ミステリ。


わりと心惹かれる系の謎が提示されるので期待して読み進め。
透明人間のほうはまぁいいとして、筋肉弛緩剤のくだりはさすがに無理が無いか?とはなった。いくら意識朦朧としててもそういう判断にはならないだろうと。
スフィアの死天使
外科医を辞め、内科医としての修業を積むべく、天医会総合病院の門を叩いた小鳥遊優は、そこで運命的な出会いを果たす。天久鷹央。空気を読めず、人とのコミュニケーションに難がある彼女は、しかし日本最高峰の頭脳を持つ天才女医だった―。宇宙人による洗脳を訴える患者。謎の宗教団体。そして、院内での殺人。鷹央と小鳥、二人の出会いを描いた長編メディカル・ミステリー。


天久鷹央シリーズの長編。
鷹央に関する謎のひとつが明かされたが「あーやっぱりね」となる一方、それでいいのかという思いもあったりする。
殺人事件の謎解きのほうは二段構えなのだが、洗脳のほうのオチは「ホントかよw」ってなる。
虚構推理短編集 岩永琴子の純真
妖怪達の知恵の神である岩永琴子のもとには日々、彼らの悩みごとが持ち込まれる。

美しき雪女から届いた依頼もそのひとつ。
愛した男が殺人の罪を着せられ窮地に陥っているという。
そのアリバイを知るのは、法廷に立てぬ「人外」の雪女のみ……。

琴子の捜査の末に明らかになる意外な真実とはーー?


今回も妖怪がらみの真相に別解をこじつける無理矢理さが多くて満足。
ミステリではなかったが弓矢のお話が短くてオチがキレッキレなのでよかった。

赤い部屋異聞

2021年12月23日 読書
赤い部屋異聞
日常に退屈した者が集い、世に秘められた珍奇な話や猟奇譚を披露する「赤い部屋」。新会員のT氏は、これまで九十九人の命を奪った“殺人遊戯”について語り始める。少しも法律に触れない、安全至極な殺人法とは―そして恐るべき身の上話ののち、仰天の結末がT氏を待ち受けていた!(「赤い部屋異聞」)乱歩の名作をアレンジし、どんでん返しのつづら折りが見事な表題作ほか、都筑道夫のホラー短編を下敷きにした“決して最後まで読めない本”の怪異譚「だまし舟」(書き下ろし)など、マニアであれば二度おいしい、絶品揃いの全九篇。


どっちかというとホラーっぽい要素の強い、オマージュな短編集。
元ネタ知らんとどうなのよ、な感も強いが丁寧なことに各話の終わりに解説が入っていて「この話はこれこれこういう海外作品のオマージュなんですよ、原作はこんな話なんですよ」と教えてくれるのでなんとなくわかったような気になれる。
濱地健三郎の幽たる事件簿
新宿にある「濱地探偵事務所」には、今日も不可思議な現象に悩む依頼人や警視庁の刑事が訪れる。年齢不詳の探偵・濱地健三郎は、助手のユリエとともに幽霊を視る能力と、類まれな推理力で事件を解き明かしてゆく


最初の短編読んでミステリー色少ないのかな?と思ったがモノによってはがっちりミステリしてた。オカルトありきなのもまぁ面白い。
スリーピング事故物件
21年前に住人が殺された、いわゆる“事故物件”で共同生活を
することになった初音、ユウさん、真歩の女性3人。
部屋に置かれた曰くつきのワープロに真歩が文字を入力すると、
21年前に死んだ箕浦奏人が文字を打ち返してきた。
どうやらワープロに霊が宿っているようだ!?
3人は怯えながらも、奏人がなぜ殺されたのか、
犯人は誰なのか、奏人と交信しながら探っていくが……。
百合、オカルト、酩酊推理etc.…西澤保彦の魅力満載!長編ミステリー。


オカルト的な要素については結局解明されないけどこの人の特殊設定ミステリではよくあること。でも事故物件ってタイトルだけにもうちょっと事故物件がらみのミステリでもよかったような。後半はいつもの西澤ミステリだし。
天久鷹央の推理カルテ
統括診断部。天医会総合病院に設立されたこの特別部門には、各科で「診断困難」と判断された患者が集められる。河童に会った、と語る少年。人魂を見た、と怯える看護師。突然赤ちゃんを身籠った、と叫ぶ女子高生。だが、そんな摩訶不思議な“事件”には思いもよらぬ“病”が隠されていた…?頭脳明晰、博覧強記の天才女医・天久鷹央が解き明かす新感覚メディカル・ミステリー。


イラストのいぢかよっ!恵まれてんなぁ。
別シリーズで言及されてた「天才の妹」がこれかぁ(こっちのが先に書かれてたっぽいけど)姉のほうは登場したが兄は後付なのか微塵も言及が無かったけど。

黒猫の小夜曲

2021年12月8日 読書
黒猫の小夜曲
黒毛艶やかな猫として、死神クロは地上に降り立った。町に漂う地縛霊らを救うのだ。記憶喪失の魂、遺した妻に寄り添う夫の魂、殺人犯を追いながら死んだ刑事の魂。クロは地縛霊となった彼らの生前の未練を解消すべく奮闘するが、数々の死の背景に、とある製薬会社が影を落としていることに気づいて―。迷える人間たちを癒し導く、感動のハートフル・ミステリー。


能力が便利すぎぃ!な点が気になるっちゃぁ気になるけど猫かわいいで大体オッケー。

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