大正の東京。秘密結社「絞首商會」との関わりが囁かれる村山博士が刺殺された。不可解な点は三つ。遺体が移動していたこと、鞄の内側がべっとり血に濡れていたこと、そして、解決を依頼されたのが以前村山邸に盗みに入った元泥棒だったこと―。頭脳明晰にして見目麗しく、厭世家の元泥棒・蓮野が見つけた四人の容疑者の共通点は、事件解決に熱心過ぎることだった―。第60回メフィスト賞受賞作。
動機はなかなか面白いのだけれども、事件の謎そのものにはあんまり魅かれないタイプの物語だった。他の作品の言葉で言えば、不可解ではあるが不可能ではない、というところ。
あと視点人物が切り替わるのがいきなりでちとわかりずらかった。
コメント