終物語 (上)

2013年10月30日 読書
真っ暗な眼の転校生・忍野扇。彼女が微笑みながら解き明かす、阿良々木暦の“始点”とは…?高校一年生のあの日、少年は絶望を味わった―これぞ現代の怪異!怪異!怪異!青春の、終わりを告げる影がさす。

なんとまぁ、今回は学園ミステリの体なのですよ。

1話目、一応伏線は仕込んであるものの30人以上にも及ぶ人物紹介がナチュラルに読み飛ばしを誘発するためミスディレクションになるという。
アニメ版になったときは成立しなさそうな(つまりは叙述要素のある)オチなのだが、物語シリーズでは主要人物以外は描写されないか良くてカキワリ(撫子のクラスメイトのような)なのでその点は大丈夫か。むしろ西尾維新自身ソレを見越してこーいうの書いたような気がしなくもない。
ただしそうすると、とある人物が「実は主要人物、ていうか今回のヒロイン」というのがバレバレになってしまうという諸刃の剣になってしまうやも。

3話目は「全盛期を過ぎた」羽川が事件の答えを出すため水で頭を冷やすシーンが鬼気迫っていて良いですな。あそこが今回で一番ゾクゾク来た。

全体にいつもの無駄会話が無くサクっと謎解きも進行するが、ストーリー的には進んだとは言いがたい。新ヒロインは今巻で退場して再登場しなさそうだし。
あと残り2巻で完結ってホントにできるんすかぁ...

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