シリーズ完結!!

父の屋敷に戻った桜井京介。
久遠家の血塗られた過去、そして20年前の大惨事――

『僕は――ヒトゴロシ』。謎の詩を残して姿を消した桜井京介は、久遠アレクセイの名に戻り、14歳まで育った屋敷にいた。
一方、神代宗の話を聞いた蒼は、函館で京介を捜し歩き、20年前の忌まわしき事件を知る。次第に明らかとなる久遠家のルーツ。
そして、父・グレゴリの狂気が京介を襲う!
「建築ミステリ」の金字塔、ついに完結!!


大学生の頃に新本格ブームにハマり、周りの友人にミステリ薦めまくってうまいこと洗脳に成功した奴から「これどう?」と紹介されたのがこのシリーズ2作目「玄い女神」だったっけ。あれから約16年かぁ。色々感慨深い。

このシリーズ、初期はその名のとおり建築物と殺人事件を新本格のコードで絡めた上質のミステリで文句無く人にオススメできる。特に5作目の「原罪の庭」は、キャラへの感情移入度が適度に深まった頃にあの内容なので滅茶苦茶ドキドキしながら読み進めたモンだし一番好き。

でも2部以降建築物はトリックにあんまり関わらなくなるわ、そもそもミステリ色が薄くなるわ、作者自身がキャラ萌えなのがありあり感じられる内容になるわで正直あまり...ただ2部以降でも「angels」のラスト、蒼の一言は強烈な印象でシリーズでも一番好きな場面として心に残ってる。まぁ、ツマンネーツマンネーと言いつつもキャラたちの結末が気になるので最後までお付き合いしたわけで。

最終巻の内容は、うーん、ラスボスまでの道のりが長かった割に最期があっけないのと、主人公ズの障害になりそうなキャラまとめて始末し過ぎ?
あと「玄い女神」で使ったトリックというかネタをまた使うのは...シリーズ総決算という解釈で大目に見るべきなのか。
エピローグはわりとあっさりだけど希望がある感じでいーんじゃないすかねー。

評価はシリーズ(主に第1部)を総括しての点数で。

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