折れた竜骨

2011年5月4日 読書
ロンドンから出帆し、波高き北海を三日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島。その領主を父に持つアミーナはある日、放浪の旅を続ける騎士ファルク・フィッツジョンと、その従士の少年ニコラに出会う。ファルクはアミーナの父に、御身は恐るべき魔術の使い手である暗殺騎士に命を狙われている、と告げた……。
自然の要塞であったはずの島で暗殺騎士の魔術に斃れた父、「走狗(ミニオン)」候補の八人の容疑者、いずれ劣らぬ怪しげな傭兵たち、沈められた封印の鐘、鍵のかかった塔上の牢から忽然と消えた不死の青年――そして、甦った「呪われたデーン人」の襲来はいつ? 魔術や呪いが跋扈する世界の中で、「推理」の力は果たして真相に辿り着くことができるのか?
現在最も注目を集める俊英が新境地に挑んだ、魔術と剣と謎解きの巨編登場!


序盤、足跡やら指紋を採取するシーンは科学捜査のソレだったので、作中に出る『魔術』にどんなミステリ的解釈を与えてくれるのかな?と期待してたらガチで魔法が存在する世界観だった。もっともそれはよくあらすじとか読まず先入観持った俺が悪いのだが。

あとがきにもあるように西澤保彦がよくやる『SF的超常現象やファンタジー的魔術等が存在してもルールを明示しておくことにより本格ミステリとして成立させる』手法を使った本作。西澤スキーな自分としては高評価。伏線の張り方はほのぶんらしかったし。

タイトルがちとピンと来ないのは残念。

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