探偵小説のためのインヴェンション 「金剋木」
2010年3月2日 読書
あかねたちが迷い込んだ樹海の廃校―そこには月光のような兄妹たちが住んでいた。彼らを呪う伝染病とは?彼女らを嬲る諚とは?被害者の侵入をも拒む密室で、杭打たれた少女は永遠の眠りに沈み、血の饗宴は続く!ごめんコモ…あたし…穢されちゃった…。最期の口吻まで、あとちょっと…。
あらかじめSF的な要素をルールとして開示しておき、それを踏まえたうえでの推理を行うという西澤保彦チックに仕上がった一品。西澤保彦で通じなければ、逆転裁判3の「霊媒が実際に『ある』ことを前提として進められる推理」で。
途中でルールが項目に記されてわかりやすくはあるんだけど、「人間」と「吸血鬼」はともかく「半吸血鬼」のできること・できないことがファジィで(我慢したらできなくはない、とか)厳密さがちょっと。項目に記されなかった弱点については、伏線がかなりあからさまなのでいいけど。比べちゃうのもなんだけどその辺は西澤氏に一日の長があったように思う。
ミステリ的には古野まほろ標準で、あいかわらず作風にそぐわない本格度の高さw
今回は妄想もカルタもラストの人外大魔境も無かったので純粋に推理っぽい小説だったけど、それはそれで物足りなかったりもする。
あらかじめSF的な要素をルールとして開示しておき、それを踏まえたうえでの推理を行うという西澤保彦チックに仕上がった一品。西澤保彦で通じなければ、逆転裁判3の「霊媒が実際に『ある』ことを前提として進められる推理」で。
途中でルールが項目に記されてわかりやすくはあるんだけど、「人間」と「吸血鬼」はともかく「半吸血鬼」のできること・できないことがファジィで(我慢したらできなくはない、とか)厳密さがちょっと。項目に記されなかった弱点については、伏線がかなりあからさまなのでいいけど。比べちゃうのもなんだけどその辺は西澤氏に一日の長があったように思う。
ミステリ的には古野まほろ標準で、あいかわらず作風にそぐわない本格度の高さw
今回は妄想もカルタもラストの人外大魔境も無かったので純粋に推理っぽい小説だったけど、それはそれで物足りなかったりもする。
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