桜庭一樹／赤朽葉家の伝説

2008年2月11日読書

ISBN:4488023932 単行本桜庭一樹東京創元社 2006/12/28 ￥1，785
「山の民」に置き去られた赤ん坊。この子は村の若夫婦に引き取られ、のちには製鉄業で財を成した旧家赤朽葉家に望まれて輿入れし、赤朽葉家の「千里眼奥様」と呼ばれることになる。これが、わたしの祖母である赤朽葉万葉だ。――千里眼の祖母、漫画家の母、そしてニートのわたし。高度経済成長、バブル崩壊を経て平成の世に至る現代史を背景に、鳥取の旧家に生きる3代の女たち、そして彼女たちを取り巻く不思議な一族の血脈を比類ない筆致で鮮やかに描き上げた渾身の雄編。2006年を締め括る著者の新たなる代表作、桜庭一樹はここまで凄かった！

日本推理作家協会賞受賞、このミス2位、さらにこのタイトルを見て「こりゃぁおどろおどろしぃコッテコテの本格推理小説に違いあんめぇ」と、内容も確認せずにwktkしながら読み始めた俺を誰が責められようか。

まぁ内容はあらすじの通りで、ミステリじゃなく大河小説。ちょっと伝奇も入ってる。
第一部の万葉の物語は壮大で、第二部の毛鞠の章は荒唐無稽でそれぞれに楽しめた。
が、第三部の瞳子のストーリーはなんか急にスケールダウンするし、途中で待望（？）のミステリ要素が出てくるものの、それによってなぜか興ざめしてしまったり。

いや、まぁ、面白かったは面白かったんですけど。