米澤 穂信/さよなら妖精
2008年1月17日 読書 コメント (1)
ISBN:4488017037 単行本 米澤 穂信 東京創元社 2004/02 ¥1,575
一九九一年四月。雨宿りをするひとりの少女との偶然の出会いが、謎に満ちた日々への扉を開けた。遠い国からはるばるおれたちの街にやって来た少女、マーヤ。彼女と過ごす、謎に満ちた日常。そして彼女が帰国した後、おれたちの最大の謎解きが始まる。覗き込んでくる目、カールがかった黒髪、白い首筋、『哲学的意味がありますか?』、そして紫陽花。謎を解く鍵は記憶のなかに――。忘れ難い余韻をもたらす、出会いと祈りの物語。気鋭の新人が贈る清新な力作。
ミステリとしては、弱いと言わざるを得ない。
「日常の謎」に連なる系譜の話なんだけど、出てくる謎(提起者が外国人なので日本の風習やらに関することが多い)があんまり魅力的でない上に、その解が真であったかどうかもあやふやだからだ。
ただ、弓道の試合での謎提起は後半の展開の伏線になっていたり、主人公の人となりを非常に良く表していたりで印象に残った。
*ミステリとして読まない場合。
後味の非常に悪い、だけどもズーンと残ってしまうお話。マーヤのキャラは独特で魅力あるものだと思う。
同じような読後感の悪さと重さ、「青春小説」的な要素があり尚且つ傑作だったものとして「依存」とか「少年たちの密室」が個人的に好きなんだけど、自分内ではそれに並んだ。
一九九一年四月。雨宿りをするひとりの少女との偶然の出会いが、謎に満ちた日々への扉を開けた。遠い国からはるばるおれたちの街にやって来た少女、マーヤ。彼女と過ごす、謎に満ちた日常。そして彼女が帰国した後、おれたちの最大の謎解きが始まる。覗き込んでくる目、カールがかった黒髪、白い首筋、『哲学的意味がありますか?』、そして紫陽花。謎を解く鍵は記憶のなかに――。忘れ難い余韻をもたらす、出会いと祈りの物語。気鋭の新人が贈る清新な力作。
ミステリとしては、弱いと言わざるを得ない。
「日常の謎」に連なる系譜の話なんだけど、出てくる謎(提起者が外国人なので日本の風習やらに関することが多い)があんまり魅力的でない上に、その解が真であったかどうかもあやふやだからだ。
ただ、弓道の試合での謎提起は後半の展開の伏線になっていたり、主人公の人となりを非常に良く表していたりで印象に残った。
*ミステリとして読まない場合。
後味の非常に悪い、だけどもズーンと残ってしまうお話。マーヤのキャラは独特で魅力あるものだと思う。
同じような読後感の悪さと重さ、「青春小説」的な要素があり尚且つ傑作だったものとして「依存」とか「少年たちの密室」が個人的に好きなんだけど、自分内ではそれに並んだ。
コメント