ISBN:4061825291 新書 古野 まほろ 講談社 2007/06/08 ¥1,617
戦下の大陸を逃れ東京へ向かう超豪華寝台列車、環大東亜特別急行「あじあ」。荘厳かつ絢爛を極めた客室で公爵夫人のバラバラ死体が! 当該列車に乗車していた頸草館高校3年古野まほろと柏木照穂の推理は?

前作のラストがああで主人公もああだったので、「舞台背景同じで人物一新」or「スターシステム搭載」な話かと思ったらストレートな続編で吃驚。

ページをめくり、冒頭の引用文がハマーン様で脱力。よし、今回も「雉も鳴かずばハーマイオニー」並みの名言が期待できそうだ。


*前作でよく訓練されたせいか、ルビや衒学やパロディやガンダムネタがさほど苦ではなくなっていた。むしろ楽しんじゃってるというか。そーとー飼いならされたな俺。

事件の推理部分、7人がそれぞれの推理を披露するシーンはなかなかに本格。自分は、例の「同じ列車が2台止まってる」の描写と、ルパン三世(ルブランじゃなくモンキーパンチのほう)で似たようなトリックがあったのを覚えていたのでソレが真相だと思ったらダミーだった。見事にミスリーディングされてるし。

それにしても
・最初の事件起こるまでクソ長い
・登場人物が推理合戦する
・最後に主人公が披露した推理が真相
・と、見せかけて×××
・ラストがそれまでと別物の作品世界
と、見事に流れが前作と一緒でこれは手抜きというより最早ひとつの様式美にさえ思えた。なんせ今回もまほろが○○と**る時点で犯人の目星付いちゃうし、まほろの推理聞いてる途中で「いつ卓袱台がひっくり返るかな〜」とワクワクだし、例のあの人が出てきた時点でリビドーがクライマックスだし。わかっていて尚面白いってのはスゲェね。

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