上遠野 浩平/酸素は鏡に映らない
2007年6月9日 読書
ISBN:4062705826 単行本 上遠野 浩平 講談社 2007/03/30 ¥2,100
君も世界の支配者に?
「それはどこにでもある、ありふれた酸素のようなものだ。もしも、それを踏みにじることを恐れなければ、君もまた世界の支配者になれる」ひとけのない公園で、奇妙な男オキシジェンが少年に語るとき、その裏に隠されているのはなんでしょうか? 宝物の金貨のありか? 未来への鍵? それともなにもかもを台無しにしてしまう禁断の、邪悪な扉でしょうか? ちょっと寂しい姉弟と、ヒーローくずれの男が巡り会い“ゴーシュ”の秘宝を探し求めて不思議な冒険をする、これは鏡に映った姿のように、あるけれどもなくて、ないけれどもある、どうでもいいけど大切ななにかについての物語ですあなたは、鏡をどういう風に見ていますか?
ミステリーランド(http://shop.kodansha.jp/bc/books/topics/mystery_land/)の一冊。
ミステリーランドとは「かつて子供だったあなたと少年少女のための」ミステリーで、字は大きいしルビ振ってあるしなるほど子供にも読めそう。
が、そこは上遠野浩平で、やっぱり持って回った言い回しやら心理描写が多くて「コレ子供に読めるんか?」と心配になる。それでもちょっとはわかりやすく書かれているので、今回のキモである主人公の少年とオキシジェンとの問答は非常に味わいのあるテキストになってるように思う。
あーそうそう、オキシジェンで思い出したが、コレおもむろにオキシジェンが出ずっぱりだしカレイドは出るし、仄めかされるだけでも寺月とかパールとかジェイドとか出るんで、ブギーポップの番外編の一つ、と思ったほうがいい。ブギー以外にも、名前こそ出ないものの「恋人の脚本家に殺された女優」はメモリアノイズシリーズの事件とリンクしてるんだろう。そんなわけでやっぱり子供(ブギー未読者)に優しくない。
ブギー読者として見るならば、ラスト付近の恐らくは大学2年になってるであろう末真博士とカレイドのやりとりが最も重要になってくる。いいんかこんなシーンをここに挟んで。しかし「ムーン・リヴァー」て...
君も世界の支配者に?
「それはどこにでもある、ありふれた酸素のようなものだ。もしも、それを踏みにじることを恐れなければ、君もまた世界の支配者になれる」ひとけのない公園で、奇妙な男オキシジェンが少年に語るとき、その裏に隠されているのはなんでしょうか? 宝物の金貨のありか? 未来への鍵? それともなにもかもを台無しにしてしまう禁断の、邪悪な扉でしょうか? ちょっと寂しい姉弟と、ヒーローくずれの男が巡り会い“ゴーシュ”の秘宝を探し求めて不思議な冒険をする、これは鏡に映った姿のように、あるけれどもなくて、ないけれどもある、どうでもいいけど大切ななにかについての物語ですあなたは、鏡をどういう風に見ていますか?
ミステリーランド(http://shop.kodansha.jp/bc/books/topics/mystery_land/)の一冊。
ミステリーランドとは「かつて子供だったあなたと少年少女のための」ミステリーで、字は大きいしルビ振ってあるしなるほど子供にも読めそう。
が、そこは上遠野浩平で、やっぱり持って回った言い回しやら心理描写が多くて「コレ子供に読めるんか?」と心配になる。それでもちょっとはわかりやすく書かれているので、今回のキモである主人公の少年とオキシジェンとの問答は非常に味わいのあるテキストになってるように思う。
あーそうそう、オキシジェンで思い出したが、コレおもむろにオキシジェンが出ずっぱりだしカレイドは出るし、仄めかされるだけでも寺月とかパールとかジェイドとか出るんで、ブギーポップの番外編の一つ、と思ったほうがいい。ブギー以外にも、名前こそ出ないものの「恋人の脚本家に殺された女優」はメモリアノイズシリーズの事件とリンクしてるんだろう。そんなわけでやっぱり子供(ブギー未読者)に優しくない。
ブギー読者として見るならば、ラスト付近の恐らくは大学2年になってるであろう末真博士とカレイドのやりとりが最も重要になってくる。いいんかこんなシーンをここに挟んで。しかし「ムーン・リヴァー」て...
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