閻魔堂沙羅の推理奇譚 金曜日の神隠し
私には誰にも言えない秘密がある。私の母は―殺人を犯した。過去を消しデザイナー業と子育てを両立する律子の前に、母に金を貸したという男と、縁を切ったはずの母が現れる。築いた地位と娘との日常を壊されてしまう―恐れた彼女は自宅で母を殴り倒してしまい、さらに数日後律子は刺殺された。誰が私を殺したの?蘇りをかけた閻魔堂沙羅との推理ゲーム初の長編小説!


いつも短編のシリーズだが今回は初の長編。

長編なので事件に至るまでの過程が詳細になっており、境遇が重くて理不尽な不幸が続くこともあり読むのがちょっとしんどい。
推理クイズとしてみると、分量が多くなったことで伏線というかヒントに割く描写も増えてわかりやすくなっていたような。まあそれはそれとして。

やっぱり沙羅が登場してからの推理編~エピローグが面白いので、それが1冊に1回しかない長編よりも短編のほうが向いてるなーと思った1冊。
キングレオの回想
若きスター探偵・獅子丸が引退を決意!?
京都×シャーロック・ホームズ譚×スター探偵の好評シリーズ第2弾。

天才的頭脳の少年・城坂論語は、若きスター探偵・獅子丸に“忘れられない女性”プルミエールの正体を知りたいと依頼する。
一方、助手の天親大河には、さる高貴な男性の醜聞が持ち込まれる。醜聞の相手は、大河のかつての恋人で……。

スター探偵・キングレオの推理に異議が唱えられた!
真の敵は天才犯罪者の美少年・論語か、それとも……?

巻末にはあさらいしき作画のスピンオフ漫画を収録。


有登場のお話が、大河のこじらせっぷりがわかって面白かったのだけれどももうミステリじゃなくてキャラ小説になってるなぁ。
シリーズ終了っぽい終わり方だけど、ホームズ譚に倣ってるところを思えば「帰還」と続きそうではある。
ロード・エルメロイII世の事件簿4 case.魔眼蒐集列車(上)
「見ることは、人間の歴史で最初の魔術だ」

魔眼蒐集列車(レール・ツェッペリン)。
それは欧州の森をいまなお走り続ける伝説。
とある招待状によって巻き込まれたロード・エルメロイII世は、天体科(アニムスフィア)の一族たるオルガマリーたちとともに、魔眼のオークションに参加することとなる。
しかし、エルメロイII世にとっての目的はオークションにあらず。
彼にとって欠くべからざる——奪われた誇りを取り戻すことだった。

魔眼を欲する者と、魔眼を疎む者。
秘中の秘たる『虹』の位階の魔眼とは。
幾多の瞳の見つめる中、第三の事件が幕を開く。


やっとアニメと同じ話が来た。ここまでアニメはずっとアニオリやってたのか、そら原作派はキレるわなー。

展開知ってるせいもあるけど、1~3巻に比べてあまりワクワクはないですね。
JOJO’S BIZARRE ADVENTURE OVER HEAVEN
VS JOJO第2弾! 西尾維新×DIO(ディオ)ッ!!
JUMP j BOOKSがおくる小説化企画VS JOJO第2弾! 執筆は西尾維新!! 主人公は…ジョースター家にとって、いや、世界にとっての敵、最悪の男“ディオ”!!


ジョジョのノベライズってまだあったあんかい!(ザ・ブックと恥パーは読んだ)ってことで偶然見つけたので読んだが、作者は西尾維新。JOJO好きなのは知ってるがそれが作品の質に結びつくとは限らない。

内容は3部時点DIOの日記形式で進むが、差し向けた刺客が承太郎一行に倒されまくっていく終盤につれてどんどん焦っていくのがよくわかって小物臭い。あとジョナサンすきすぎやろ~ってのもよくわかる。

DIOの母親に関する感情はちょっと...だったが、それ以上に「例の」棺桶の新解釈がひどい。さすがにそれは絵面的にもありえんだろ...
誰も僕を裁けない
「援交探偵」上木らいちの元に、名門企業の社長から「メイドとして雇いたい」という手紙が届く。東京都にある異形の館には、社長夫妻と子供らがいたが、連続殺人が発生! 一方、埼玉県に住む高三の戸田公平は、資産家令嬢・埼(みさき)と出会い、互いに惹かれていく。そして埼の家に深夜招かれた戸田は、ある理由から逮捕されてしまう。法とは? 正義とは? 驚愕の真相まで一気読み! エロミスと社会派を融合させた渾身作!!


タイトルからして「無敵の人」関連かと思ったが全然そんなことはなかった。

手垢の付いたトリックではあるが、今作のテーマのひとつとうまく結びついて有効に機能してるなーとは思った。タイトルの回収そこかよ!みたいな。

でも全体に漂う雰囲気とか、文章がチープなのでそこまで「おおっ」って気分にはならなかったり。
ロード・エルメロイii世の事件簿 3 「case.双貌塔イゼルマ(下)」
至上の美を体現する、双子の黄金姫と白銀姫。そのお披露目で起きた殺人事件は、アトラム・ガリアスタ、冠位の魔術師・蒼崎橙子の乱入により混迷を極めることとなる。エルメロイ教室の弟子・フラットとスヴィンは師の制止を振り切り、これらに対抗すべく魔術戦を開始する。激しい戦いの中、エルメロイ2世はライネスにかけられた殺人の疑いを晴らすことはできるのか。陰謀と闘争が交錯する美しき殺人劇に、決着の時が迫る。


なんかアトラムさんマトモじゃね?とか思ってしまった。
ジークフリートを召喚しようとして断念するが、「じゃあ今度は竜を行使する宝具を持った英霊でも呼ぶわ~」とか言い出して「あっ...」となった。そうかそういう伏線じゃったか。

そのほかにも本編・FGOや他外伝にリンクするエピソードや台詞が多いので、知ってれば知ってるだけ楽しめる。
ロード・エルメロイII世の事件簿  2「case.双貌塔イゼルマ(上)」
双貌塔イゼルマに住む究極の美を持つとされる黄金姫・白銀姫。二人のお披露目パーティーに、エルメロイ2世の義妹であるライネス・エルメロイ・アーチゾルテが出席することになった。2世の弟子グレイをボディガードとして伴い、訪れた双貌塔でライネスを待ち受けていたのは、「時計塔」に影響力を持つ三大貴族の派閥抗争と、冠位の魔術師、そして予期せぬ殺人事件だった。魔術と美、幻想と陰謀が交錯する魔術推理劇第二幕。


ライネスがどういうひととなりなのか今まであまり知らずにいたのだが、今回は語り手ということで内面描写も多くようやく一面を伺えた。いけすかない少女だと思ってたけど意外とかわいい面もあったりで、うーん今アポ復刻来たら司馬懿引いちゃうかなー(多分引かない性能厨)

ゲストも意外な面々が揃っててすごい。赤い人はホンモノなのかどうかまず疑ってしまうレベル。
法月綸太郎の消息
名探偵が挑む、名探偵たちの謎。法月綸太郎 VS ホームズ、そしてポアロ。名作に隠された驚愕の「真実」が今、明かされる!躍動するロジック! これぞ本格ミステリの純粋結晶。待望のシリーズ最新作!!☆☆☆ホームズ探偵譚の異色作「白面の兵士」と「ライオンのたてがみ」。この2作の裏に隠された、作者コナン・ドイルをめぐる意外なトラップを突き止める「白面のたてがみ」。ポアロ最後の事件として名高い『カーテン』に仕組まれた、作者アガサ・クリスティーの入念な企みとは?物語の背後(バックステージ)が息を呑むほど鮮やかに解読される「カーテンコール」。父・法月警視が持ち出す不可解な謎を、息子・綸太郎が純粋な論理を駆使して真相に迫る、都筑道夫『退職刑事』シリーズの後継というべき2編「あべこべの遺書」「殺さぬ先の自首」。スマートで知的で大胆不敵。本格ミステリの魅力に満ちた傑作作品集!


最初のホームズ論的なものは議論対象にあんまり興味を惹かれなかったし、2番目3番目は最初の謎は魅力的だったけど解決が尻すぼみ。やはり最後のポアロ議論ものが面白かった。

*本編の内容は、古典名作ミステリのネタバレがたんまり出てくるので言及しないとして。

国内モノはともかく海外ミステリは全然読まないので、ポアロのファーストネームであるエルキュールがヘラクレスのフランス語読みであることを今回初めて知った。さらにポアロにはアシルという双子の兄がいて、その名もアキレスのフランス語読みってことも(※一部語弊アリ)作中でもギリシャ神話のエピソードがたんまり出てくる。

どうしてもFGO脳で2部5章前編直後ってこともあり色々思うところがあったが、ポアロさんは1.5部新宿で幻霊って示されちゃってるのでサーヴァントとして召還はできないんよね。名前ネタ面白そうだったのに。
ロード・エルメロイII世の事件簿  1 「case.剥離城アドラ」
魔術協会の総本山「時計塔」において、現代魔術科の君主に叙されているエルメロイ2世は、「剥離城アドラ」の遺産相続に立ち会ってほしいと依頼を受ける。内弟子のグレイを伴い城へと向かった2世を待ち受けていたのは、相続のための謎解きだった。招待された高位の魔術師たちにはそれぞれ“天使名”が与えられ、謎を解いた者が遺産を引き継げるという。魔術と神秘、幻想と謎が交錯するとき、悲愴なる事件の幕が上がる。


未読だったので。

アニメ版には無いエピソードだったので、俺と同じくアニメから入った人は序盤で
「オマエ原作だと死ぬんかいぃぃ!」
となり、エピローグで
「××××××××××××××!!」
となることうけあい。

溺れる人魚

2019年12月28日 読書
溺れる人魚
ポルトガル・リスボン。ミュンヘン五輪で4つの金メダルを獲得した稀代の女性スウィマーがピストル自殺を遂げた。ほぼ同時刻、2キロ離れた自宅でリスボン大学名誉教授リカルド・コスタが射殺され、2つの命を奪ったのは同じピストルから発射された銃弾だと判明した!? 精神外科手術の恐怖を描いた表題作ほか、ナチの非人道的実験やモンゴル帝国の盛衰が現代にもたらした不思議など、最新科学の成果を盛り込んだ、“21世紀本格”へのプレリュードともいうべき短篇集。


龍臥亭事件以降、島田荘司を追いかけなくなってしまっていたので超久々。

表題作はまぁいいとして、2本目3本目は「こんな謎が!」→「真相は軍の陰謀による人体実験だよ!」というオチで、いやそれ昔ならそこからさらにひねって「と見せかけて実はこうだったんだよ!」ってなったはずなのに...とがっかり。
そういえば自分が追わなくなったのって作品の方向性が好みとずれてきたからだったっけ...と再認識させてくれた。

使用人探偵シズカ

2019年12月21日 読書
使用人探偵シズカ
嵐に閉された異人館で、「名残の会」と称する奇妙な宴が始まった。館の主は謎めいた絵を所蔵する氷神公一。招かれたのは画家に縁のある6人の男女――。次々と殺されていく招待客(ゲスト)たち。絵の下層には、なぜか死んだ者が描かれていた。縊られた姿もそのままに。絵は死を予言しているのか。絵画見立てデスゲームの真相とは。使用人探偵ツユリシズカの推理が冴える本格ミステリー。


文章が平易すぎて、数十年前の作品読んでるかのような錯覚に陥った。見立てのロジックが全然ロジカルじゃないうえに章タイトルがなんかニュートラルジャマーキャンセラーで「そこ拘ることかよ...」ってなってしまう。

かといって登場人物も描写に深みがあるわけでもなければラノベのようにキャラ立ちしてるでもなし。ホントに昔の「人間が描けていない」と言われていた新本格ミステリみたいな薄さで...うん...

監禁探偵

2019年12月18日 読書
監禁探偵
下着を盗もうと、憧れの女性の部屋へ忍び込んだ山根亮太。ところが、そこには女性の死体が…! しかし亮太は警察に通報できない。なぜなら彼は、自室に美少女「アカネ」を監禁しているからだ。翌日、死体を発見した警察は、殺人事件の容疑者として亮太を徐々に追い詰めていくが……(第一話 山根亮太)
轢き逃げに遭い、重体で搬送された少女。“神の手”を持つ天才外科医に奇跡的に命を救われるが、目を覚ますと記憶喪失に。「アカネ」と刺繍されたハンカチだけが身元に繋がる手がかりだった。やがて、看護師飛び降り事件や幽霊騒ぎが発生。事件に強い関心を示す少女「アカネ」の勘の鋭さに気づいた研修医・宮本伸一は……(第二話 宮本伸一)
美しき少女「アカネ」――彼女の正体は天使か、悪魔か? デビュー30周年をむかえた新本格のレジェンドが、同名人気コミック原作を自ら小説化。言葉だからこそ表現可能な新しい物語が誕生! 人間心理の歪みに迫る、驚愕のミステリ!!


1話目はまさしく監禁探偵なんだけど2話目は別に監禁されてなくて、こだわるわけじゃないけど1話目のシチュエーションが面白かっただけにちょっと残念。
3話目で1話目と2話目の相手役男二人が出会ってヒロインの謎を追いかけるのはなかなかに面白かった。
時を壊した彼女 7月7日は7度ある
何度、何度、何度くり返しても彼の死だけが変わらない星夜の学校を襲った悲劇と、くり返す夏の日。命がけの青春を、私達は生きている。運命と戦う高校生達のタイムリープ×本格ミステリ☆☆☆7月7日。部活仲間5人のささやかな七夕祭りを、謎の爆発が襲った。その爆発は、部長を激しく吹き飛ばし殺害してしまう。原因は、未来からきた少女2人。彼女らはタイムマシンをハイジャックした挙げ句、爆発させてしまったのだ。部長の理不尽な死をなかったことにすべく、彼らは協力して過去を書き換えようとする。だが、時を繰り返すたび、なぜか犠牲者は増えていってしまい──遡れるのは計7回、無限に思える選択肢。繰り返す青春の1日は、命がけだ。


タイムリープものSF+本格ミステリっていうと、西澤保彦の「7回死んだ男」が真っ先に思い浮かぶけど本作はもちろんそれを意識したらしいことは編集者コメントやサブタイの「7」で窺い知ることができる。
今思えば「7回~」はSF関係の説明は「そういうものはそういうものだから」でサラっと流してミステリに集中させてくれたけど、こっちは例のまほろ節でタイムリープのしくみとか(ミステリとして成立させるための)お約束事を説明してくれるわけで、これは仕方ないとはいえさすがにくどくて冗長だった。

まぁそのぶんループに入ってからの展開や、解決編での伏線解明っぷりは見事というより他無いので、550ページ2段組というボリュームも無駄ではなかったんだなぁと。
86―エイティシックス―Ep.6
誇り高く戦い、そして死ぬ。それが我らのさだめ。生への執着など、とうの昔に、はるか彼方に置いてきた。…そう思っていた。そう信じていた。だが戦場へ臨み、潰され、壊され、朽ちることを良しとする“シリン”達の姿は、「エイティシックス」である彼らの目指す生き方が、只の狂気であると蔑む。生きる意味とは何か。苦悩するシン。シンを理解しようと心を砕くレーナ。だがその想いは不格好にすれ違ったまま―連合王国の命運をかけた「竜牙大山攻略作戦」の火蓋が、無情にも切って落とされる…!『連合王国編』完結のEp.6!戦わねば、生き残れない。だが戦えば生きられるわけでは、ない。


極限状況も予定調和的なものになってきてドキドキ感が薄れてきているようにも思えたが、まだまだ面白い。

眠れぬ夜の殺人

2019年11月30日 読書
眠れぬ夜の殺人
最初は酒に酔ったうえでのケンカかと思われた。ちょっとしたイザコザに巻き込まれ、逃げようとして相手の体に触れたとたん、その人は倒れ、打ち所が悪く……。大都会・東京ならではの、そんな殺人事件が連続発生。だが逮捕されなかった加害者には、死者からの脅迫状が届く! 動き出したのは、警視庁刑事部のマル秘部外組織「捜査0課」。そんな特別捜査班稼働の裏は。はたして犯人は見つかるか!? 後期長編シリーズとしてその後『眠れぬ夜の報復』も刊行。 1988年刊行。


「そういえば岡嶋二人って読んだことなかったなー」で手にとって見たが、さすがに約30年前の作品は色々厳しい。なんだろうこの作中のノリの微妙な気恥ずかしさ。
りゅうおうのおしごと!(11)
《浪速の白雪姫》最大の秘密が明らかに!!

「私を殺して……」
奨励会三段リーグで三連敗を喫し心が折れた銀子は、八一に懇願する。
「俺が連れて行ってあげますよ。絶対に死ねる場所へ」
こうして二人は将棋から逃げた。それは同時に、なぜ将棋を指すのか問い直す旅でもあり――
なぜ、八一は銀子を『姉弟子』と呼ぶようになったのか?
なぜ、銀子は女流タイトルを求めたのか?
八一と銀子の出会いと修業時代の日々、そして《浪速の白雪姫》に隠された最大の秘密が遂に明かされる告白の第11巻!
将棋の神が定めし残酷な運命は、誰に微笑むのか?


銀子の過去の軌跡を、これまで語られた過去エピソードも交えつつ丁寧に紡いでいく構成で自然と銀子に肩入れする。そして訪れる大勝利&ニュータイプ覚醒。まぁロリ弟子が壊滅的に読者人気がなかったっていう理由もあるんだろうけど。
虚構推理 スリーピング・マーダー
「二十三年前、私は妖狐と取引し、妻を殺してもらったのだよ」妖怪と人間の調停役として怪異事件を解決してきた岩永琴子は、大富豪の老人に告白される。彼の依頼は親族に自身が殺人犯であると認めさせること。だが妖狐の力を借りた老人にはアリバイが!琴子はいかにして、妖怪の存在を伏せたまま、富豪一族に嘘の真実を推理させるのか!?虚実が反転する衝撃ミステリ最新長編!


鋼人七瀬から短編集を経ての三作目。短編集かと思ったら短編3+中編1だった。
鋼人七瀬とはまたちょっとテイストが違うものの解決が二転三転する構成はうまいなーと思った。真相が怪異寄りだった鋼人七瀬のほうが好みではあるものの。
アンデッドガール・マーダーファルス(2)
一八九九年、ロンドンは大ニュースに沸いていた。怪盗アルセーヌ・ルパンがフォッグ邸の宝石を狙うという予告状を出したのだ。警備を依頼されたのは“鳥籠使い”一行と、世界一の探偵シャーロック・ホームズ! さらには保険機構の用心棒に、鴉夜たちが追う“教授”一派も動きだし……。怪物だらけの宝石争奪戦を制し最後に笑うのは誰か? 加速する笑劇、五つ巴の第二幕!


登場人物がルパンにオペラ座の怪人、ホームズとワトソン、アレイスターとカーミラとフランケンシュタインと切り裂きジャックとプロフェッサーM...これなんてFG(ry

3巻予告が入ってるが、現時点で3年以上出てないところを見るとシリーズ打ち切りなのかも。ラストに出てきた「19世紀末の中国人でイニシャルがF」のキャラがダレなのかすげー気になるんだけど。

凜の弦音

2019年11月17日 読書
凜の弦音
篠崎凜―翠星学園高校一年生。中学から弓道を始め、現在弓道弐段。ひたすら弓道に打ち込む少女。そんな凛が師匠、棚橋先生の家で、ありえない矢で男が殺された事件に巻き込まれ、見事に解決した。『弓道名人は名探偵』と校内新聞で取り上げられ、凛の動画はいつの間にかネットで『天才弓道美少女』と評判になるが…。友達に悩み、自分に悩み、弓道に悩む青春真っ只中―。ひとりの少女の成長を活き活きと描く傑作長編。


連作短編の1話目から殺人事件でいつもの安孫子竹丸かと思ったら、以降は日常の謎路線~ついには学園青春スポーツものになるという、ミステリを期待するとアレだけど物語としては面白いパターン。
図書館の魔女 烏の伝言
霧深いなか、道案内の剛力たちに守られながら、ニザマの地方官僚の姫君ユシャッバとその近衛兵の一行が尾根を渡っていた。陰謀渦巻く当地で追われた一行は、山を下った先にある港町を目指していた。剛力集団の中には、鳥飼のエゴンがいた。顔に大きな傷を持つエゴンは言葉をうまく使えないが、鳥たちとは、障害なく意思疎通がとれているようだ。そんな彼の様子を興味深く見ていたのは、他ならぬユシャッバだった――。


マツリカが終盤にならないと出てこなくて、キリヒトに至っては登場人物紹介にすらいないので最初はがっかり。話の中心になるのは剛力衆などのムサい男の集団で感情移入も削がれる。

しかし中盤になって隻腕の男が仲間になり(身体的特徴のせいで前作キャラであることがまるわかり)俄然テンションが上がるころになると、剛力衆や鼠たちにも愛着が産まれてきてそっちのが好きになってたりもする。

ラストには様々な謎も解明されて、晴れ晴れとした気分で続編を待つようになる。

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