ネジ式ザゼツキー
記憶に障害を持つ男エゴン・マッカートが書いた物語。そこには、蜜柑の樹の上の国、ネジ式の関節を持つ妖精、人工筋肉で羽ばたく飛行機などが描かれていた。御手洗潔がそのファンタジーを読んだ時、エゴンの過去と物語に隠された驚愕の真実が浮かびあがる!圧倒的スケールと複合的な謎の傑作長編ミステリー。


前回と同じく「作中作モノミステリー傑作10選」みたいなのでチョイス。
がしかしこの本、島田荘司の著作で図書館で何度も背表紙を見かけては借りようかどうか迷って「いつか読もう」リスト送りにもしていたこの本。あらすじ読んでみるとなんかデジャビュさえ覚えるので「もしかして読んだことあるけど忘れてる?」疑惑も発生。まるでこの作中人物のように記憶喪失してて図らずもシンクロしてしまう。
念のためブログ内検索してみるも引っかからなかったが、この本の出版は2003年でこのブログ始めたのは2004年8月だからギリ始める前に読んでた可能性も五分五分。ていうか島荘って「狂人の語るイミフな物語に合理的解釈を与えて現実にあったことと解き明かす」系の話が多い(『眩暈』とか)んでそのどれかとごっちゃになってるのかな~、と判断して結局読んでみる事に。


*読了した結果「多分読んだことある、けどほとんど覚えてなかった」という結論に。タンジールという国名はおぼろげに聞き覚えあったし、首がネジになった死体にもなんとなく覚えが。犯人が首をネジにした理由は、ある人物が経営していた会社が作中で明らかになった時点で思い出した(か、推理して察しがついた)

これより前に読んだ島荘の本はだいたいストーリーも覚えてるのにコレは記憶に残らなかった、ということはつまりそういうことなんだろうなー、と。
夜想曲(ノクターン)
同期会が催された山荘で3日3晩に3人のメンバーが絞殺された。俳優の桜木も会に参加していたが、なぜか、その間の記憶を失っていた。ただひとつ、誰かの首をロープで絞めた生々しい感触を除いては…。長編ミステリ小説。


コロナの影響で閉館していた図書館が復活したもの、基本閲覧はできず予約本を受け取るだけに。その予約枠も自分は多くを新刊の順番待ちに宛ててるので、順番待ちの無い本=発刊されて時間が経ってる本を選ばなければスムーズに借りれないという状況。

こんなこともあろうかと「いつか読もうリスト」にブックマークしておいた中から「作中作の傑作10選」みたいなのを掘り起こし(多分去年のFGOミステリイベのころにでもブックマークした)この本を借りてみた。

この作者の本はそういえば新本格にハマった大学生時代に読んでて、ペンネームの依井貴裕はエラリー・クイーンのイニシャルEQをもじったもので、登場する探偵の多根井理もエラリー・クイーンの中の人のペンネーム、フレデリック・ダネイとマンフレッド・ベニントン・リーから取ってたなぁとか思い出した。最初の3部作は読んでたけど第4長編の本作は未読で、しかもこの本を最後に20年以上新作書いてないのは初めて知った。



*トリック的には、この作品の後(1999年以降)に出た作品で類似のトリックを見たことあるような気がしてだいたいわかったし、犯人のオチは「令和の時代にソレかよ!...って書かれたの1999年か」て感想だから良くも悪くも時代を感じさせるものではあったけど、まぁ色々手が込んでるなぁとは思った。

Fate/strange Fake(6)

2020年6月7日 読書
Fate/strange Fake(6)
何も変わらぬ街の景色。数時間前には各陣営の勢力が入り交じり、大立回りが繰り広げられたはずの大通り。だが戦禍の跡など微塵もなく、何事もなかったかのような街並みを前に、ただ呆然と立ち尽くす警官隊達とセイバー陣営。そこは幼きマスター・繰丘椿の夢の中。椿の魔術回路と繋がった『まっくろさん』によって生み出され、椿の願いを叶えるためだけに存在する閉じた世界。脱出方法を模索するセイバー達だったが…。


zeroで言えばジル撃破したあたりの感覚だろうか、よーやっと一陣営脱落したっぽい(してないかもしれない)ラストのアレはびっくりしたけど結局死んでないっぽいのね...

とにもかくにも6巻かけてコレかよっていう展開の遅さに辟易しつつも話は面白いので...

カナダ金貨の謎

2020年4月5日 読書
カナダ金貨の謎
民家で発見された男性の絞殺体―殺害現場から持ち去られていたのは、一枚の「金貨」だった。完全犯罪を計画していた犯人を、臨床犯罪学者の火村英生と推理作家の有栖川有栖がロジックで追い詰めていく!表題作「カナダ金貨の謎」ほか、切れ味鋭い中短編「船長が死んだ夜」「エア・キャット」「あるトリックの蹉跌」「トロッコの行方」を収録。待望の“国名シリーズ”第10弾!


アリスと火村の出会いを描いた短編があるけど、この2人の出会いって以前にも語られてなかったっけか...?といぶかしんだらあとがきで答えが出ていた。そうかシリーズ第1作の「46番目の密室」で既に描かれてたのか。
ソードアート・オンライン22 キス・アンド・フライ
『ザ・デイ・ビフォア』―“SAO”攻略のさなか、キリトはアスナにプロポーズし、二人は新婚生活を送ることに。だが新居に到着した二人が目にした光景は、思いがけないもので…?『ザ・デイ・アフター』―新生“ALO”に新たなアバターでダイブして以来、アスナは謎の“離脱現象”に襲われていた。その原因は、“SAO”時代に起こった一つの悲劇にあった―。『虹の橋』―海底神殿での冒険を終えたキリトたち。しかし海の王リヴァイアサンと深淵の王クラーケンの謎めいた会話は、一行を新たな冒険へといざなう!『Sisters’Prayer』―“SAO事件”のさなか、ある少女が医療用フルダイブ機器“メディキュボイド”の試作機に身を投じた。“絶剣”ユウキ、誕生の軌跡をここに。


例の新婚スイートホームがらみのお話があったけど、あそこのエピソードに今回の短編内容が挟まるような時間的隙間ねーじゃん!と無粋なことを言いたくはなる。それもこれもアインクラッド編を1巻で終わらせてしまうという構成のせいで、ガンダムの「いくらなんでもジオン独立戦争が1年ってのは短すぎ問題」と構図は似ている。まさかコンテンツがここまで続くなんてどっちも思ってなかったんだろうし。

あ、ユウキがらみのラスト短編はよかったっす。
魔法科高校の劣等生(29) 追跡編〈下〉
二〇九七年七月。達也は富士樹海に潜伏する光宣を追い、張り巡らされた結界『蹟兵八陣』を破る方法を思案していた。
 一方、USNA軍非合法魔法師暗殺者小隊『イリーガルMAP』が達也の暗殺に動き出す。その魔の手は彼の友人たちにも向けられることに――。
 さらに達也の前に立ち塞がる刺客・藤林長正。希代の忍術使いであり亡霊を操る強敵を前にして、ついに精神体をも消滅させる達也の新魔法『アストラル・ディスパージョン』が放たれる!!
 水波救出のため、猛進する達也。しかし彼の前に次は『あの男』が『最悪の敵』となって立ちはだかる――!?


まーだパラサイト引っ張るのかーといううんざりさと、八雲とのマッチアップ展開強引じゃね?という思いとで。
そろそろ最終章らしいけど、倒すべき敵がまだまだゴロゴロしてるのはどう処理してくんだろう。
FGOミステリー小説アンソロジー カルデアの事件簿 file.01
牛若丸&アンデルセン&ロビンらカルデアメンバーがマフィアに潜入!?燕青&ランスロットが護る金庫から聖杯を奪取せよ!(『暗黒犯罪天楼マンハッタン』)。土方歳三の句集が“誘拐”された!?新選組&織田信長がサバフェス前のカルデアをぐだぐだに御用改める!(『土方歳三(と)誘拐事件』)。ミステリー作家の妄執が生み出した館に横たわるギルガメッシュの遺体。二柱の女神が繰り広げる推理合戦の行方は!?(『イシュタルとエレシュキガルの事件簿』)。少女たちが失踪する特異点で目覚めたメイヴ。だが藤丸立香はマスターとしての記憶を完全に喪失していた―。(『少女は籠のなか』)。聖晶石とはなにか―カルデアシステムを巡るホームズ&モリアーティの推理は奇妙な交錯を果たし―?(『Malice or Romance』)。本格ミステリー界から召喚された一騎当千、万夫不当の小説家たちが、精巧かつ大胆な論理の剣戟をFGOの世界に炸裂させる!カルデアが遭遇した未知なる謎解きを紡ぐ新アンソロジー「カルデアの事件簿」が開幕!


織守きょうや氏以外は著作読んだことある作家さんばかりなのでその点でも期待大なアンソロジー。織守氏は記憶屋(昨年見た映画でやたら予告編を目にした)の作者さんか、チェックしとこう。



*1本目はミステリというよりルパン三世的な、金庫破りのお話。
レイシフトによる史実の事件や、サーヴァントのスキルが生かされてて良好。

2本目はこるもの先生によるぐだぐだ。ぐだぐだしていて楽しいがミステリとは...

3本目はイシュタルタルとエレキシュガルによる双子トリックミステリ...かと思わせて、クラス相性とか霊基再臨とかレベル1ステとかクラスチェンジとかゲームシステムのメタネタを大真面目に謎解きに組み込んだ問題作だった。

4本目はメイヴちゃん視点。持ってないので大層な事は言えないが、いい子すぎて本当にこれで合っているのか?と疑問になるキャラ付けではある。あとあのサーヴァントはなんでもありで便利すぎるからミステリに出すのは禁止にしとけよ、とは思った。

5本目はメタネタ全快しつつもロマン案件で感動的にまとめたな、なお話。教授が数学者らしい一面を見せてくれるが、FGOプレイヤーなら星5引ける期待値ぐらい知ってて当然ではあるのであまり凄くは...

沈黙の目撃者

2020年3月22日 読書
沈黙の目撃者
なぜここに、ビールのロング缶とビアマグが置いてあるんだ。世話になった先輩の絞殺死体を前にして、塙反は頭をひねる。先輩はたしか下戸だったはずなのに―。ミステリー界の奇才が贈る、予測不能の衝撃展開!!


1話目の刑事コンビの設定がやけに作りこまれてるので、この2人中心で展開するのかなーと思ったら小道具の遺骨コップのほうがメインだったという連作短編集。

おお、これは初期の西澤保彦的なSFというかすこしふしぎをガジェットにした本格ミステリじゃん久しぶり、と喜んだらどんどん最近の西澤保彦なエログロLGBTパターンになってきてまたかwとはなった。
でも「男2女1で3Pする男はゲイのケがあるんじゃね?」という長年のソボクなギネンを代弁してくれた3話目はすき。
逢魔が刻 腕貫探偵リブート
神出鬼没の公務員探偵「腕貫さん」を“だーりん”と呼び慕う、美貌の女子大生・住吉ユリエ。同級生の小泊瀬海人から「親族が関わった殺人事件を題材にミステリ小説を書いてみたい」と相談され、大乗り気でストーリー作りに着手するが―(「ユリエの本格ミステリ講座」)。鳥遊葵、阿藤江梨子、安達真緒、水谷川刑事etc.…お馴染みの面々も四年ぶりに集結。腕貫シリーズのホームタウン櫃洗市で続発する、禍々しくも珍妙な事件を描いた連作ミステリ!


やったぁリブートだぁ!と喜んだのに腕貫さん登場するの4本中最後の4本目だけってそんな。そんなら準主人公のユリエが大活躍...もするけど3本目は彼女すら名前だけの登場だったりするし。櫃洗市が舞台であればなんでもいいのかこのシリーズ。

とはいえ事件はエグくて犯人はサイコだし、LGBTで人間関係はぐっちゃぐっちゃだしで相変わらずの西澤保彦だなぁと安心させてくれる。
ロード・エルメロイII世の事件簿 7 「case.アトラスの契約(下)」
決意とともに、故郷へ戻ってきたグレイと、ロード・エルメロイII世。しかし、彼らを待っていたのは、奇怪極まりない『二周目』であった。村の地下に広がる大空洞を舞台に、古き因縁と陰謀が渦を巻く。一方、II世を助けんとするフラットとスヴィンは、アトラス院の院長たるズェピアと対峙していた――。貌(かお)なき白銀の騎士。地底を統べる、仮面の女王。聖堂教会が恐れていた、ブラックモアの墓地の秘密とは。


骸王の正体とかはなかなかに意表を突かれてしまったし、グレイの過去に一区切りをつけるエピソードとしてよくできていたように思う。でももう次のエピソードで完結らしいのよね...

QED 龍馬暗殺

2020年3月12日 読書
QED 龍馬暗殺
人の住んでいる家は四軒しかない、高知の山奥にある蝶ヶ谷村。嵐による土砂崩れで、麓への一本道が塞がれる中、殺人と自殺の連鎖が十人の村人たちを襲う。村を訪れていた崇、奈々たちは否応なく事件に巻きこまれるが、その最中、龍馬暗殺の黒幕を決定づける手紙の存在を知り…。博覧強記・崇の推理は、悲劇の輪廻と、龍馬殺害に纒わる最大の謎を時空へ解き放つ。


このシリーズは、4~5冊までは読んだ記憶があるものの、

・歴史解説は面白いが現実の事件のほうはあまり...
・毎回タタラ
・タイトルに巻数表記が無いので自分がどこまで読んだのか、読む順番がどうなのかわかりづらい

などの理由で遠ざかり。

今回、読む本も少なくなってきたので久々に読んでみたけど相変わらず歴史パートは面白い。ていうか割と最近まで新刊出てるんだね...
光宣による水波の奪取を許してしまった深雪―。達也は、助けを求める深雪の声に応え巳焼島を飛び立つ。光宣に魔法を放つことができなかったことを悔いる深雪。最も忠義を尽くす深雪を前にして、光宣を背中に庇ってしまったことを責める水波。すれ違ってしまった二人は自責の念を抱え、思い悩んでいた。そして、それぞれの思惑を抱いた、達也、十師族、さらに九島烈の仇を討たんとする通称「抜刀隊」が光宣の大追跡を開始する!!そんなとき、フリードスーツを纏い空を疾走する達也に魔の手が迫っていた。


表紙のポニテは新キャラ?かと思わせといてそーいうオチか。

なんかお兄様とみのるんの魔法は相性が悪いという設定で、お兄様が珍しく苦戦する28巻。攻略の糸口は掴んだようなので、次の下巻で決着つけて欲しい。

双蛇密室

2020年3月5日 読書
双蛇密室
「援交探偵」上木らいちの「お客様」藍川刑事は「二匹の蛇」の夢を物心付いた時から見続けていた。一歳の頃、自宅で二匹の蛇に襲われたのが由来のようだと藍川が話したところ、らいちにそのエピソードの矛盾点を指摘される。両親が何かを隠している?意を決して実家に向かった藍川は、両親から蛇にまつわる二つの密室事件を告白された。それが「蛇の夢」へと繋がるのか。らいちも怯む(!?)驚天動地の真相とは?


夢の中の場所があそこだろうなってのは多分誰もが予想が付くが、そこから事件の真相にはさすがに至らなかった。バカミスなんだけど発想はすごい。

犯人選挙

2020年3月1日 読書
犯人選挙
SNSで話題沸騰!密室殺人の犯人を「7つの選択肢」からセレクト。前代未聞! 犯人を自分で決めるミステリー!!『最後のトリック』『ミステリー・アリーナ』の著者による新たな挑戦。築30年の「大泰荘」で8人の大学生が共同生活を送っていた。ある朝、マッチョな男性住人が鍵のかかった自室において遺体で発見される。深夜には建物の玄関にチェーン錠がかけられるため、たとえ鍵を持っていても中には入れない二重の「密室」で誰が彼を殺したのか? 住人の誰もが怪しく、誰にも動機が……。「7つの選択肢」から犯人を選んで下さい。先行読者投票の結果も収録!


「ミステリ・アリーナ」の人かぁ...と複雑に思いつつもページを捲ったが、思ってたよりもよかった。アリーナは多重解決しつつもなんとか現実の範疇に納めようとして結果なんか無理矢理感が強くなったのに対して、こっちは開き直って死後の世界とか神様とか量子力学的世界観を導入しておもいっくそ非現実的にした結果そっちの無理矢理感がどうでもよくなってしまった。

解答的には自殺説がまぁ順当かなーって印象だけど、面白かったのは「犯人はそれ以外の人物」説かなぁ。
86―エイティシックス―Ep.7 ―ミスト―
上位指揮官機〈無慈悲な女王〉。それは対レギオン戦争で守勢に立つ人類に与えられた“銀の弾丸”。『第86独立機動打撃群』の活躍で〈彼女〉の確保に成功した連邦・連合王国は、轡を並べる第三国「ヴァルト盟約同盟」にて、その解析と「尋問」を開始する。
 一方、大戦果を上げた者たちにも報奨が授与された。特別休暇。鉄と血にまみれた日々を、僅かひととき遥か遠くに置き、シンとレーナはじめ皆はそれぞれに羽を伸ばす。が、同時に《その二人以外のほぼ全員》はある思いを共にしていた。
 それは。“お前らいい加減、さっさとくっつけよ”
 もう一つの戦線がついに動く(!?)Ep.7!


いつものハードなノリと違ってザ・ライトノベルなコメディ回。
このテの「人類VS異形」ってたいてい人間内で内ゲバ始まるから、序章の黒幕幹部会議みたいなので「あーあ、これもかよ」ってガッカリしかけてからの2ページ後のオチでまずやられる。
あとがきによると作者さん的にはこっちのライトなほうの文体が素で、いつものはかなり作って書いてるんだそうな。

ラブコメ面では主人公ヒロインがまた例によって勝手に心の壁作って距離が広がる展開やりだしたので「またか」となったが、ラストできちんと進展してくれたので溜飲は下がった。
早朝始発の殺風景
青春は気まずさでできた密室だ――。今、最注目の若手ミステリー作家が贈る珠玉の短編集。始発の電車で、放課後のファミレスで、観覧車のゴンドラの中で。不器用な高校生たちの関係が、小さな謎と会話を通じて、少しずつ変わってゆく――。ワンシチュエーション(場面転換なし)&リアルタイム進行でまっすぐあなたにお届けする、五つの“青春密室劇”。エピローグ付き。


3つ目の観覧車のお話が好き。ラストの展開で「あれ?性別誤認の叙述だったっけ?」って読み返したけど確定できる記述は無くて、エピローグでようやく男の子2人組って確定してニヤニヤしてしまうという。なんかここに一番青春を感じてしまった。
ロード・エルメロイII世の事件簿6 case.アトラスの契約(上)
ついに、物語は『彼女』の故郷に至る。
半年前、ライネスとロード・エルメロイII世は、第五次聖杯戦争で勝利する手がかりを得るため、とある辺境の墓地を訪ねていた。
だが、一見平凡な墓地と村には奇妙な掟と謎が秘められており、そこで遭遇した事件と人々が、後々までふたりを縛り付けることとなったのだ。
黒い聖母。
ブラックモアの名を継ぐ一族。
灰色のフードで顔を隠した、寡黙な墓守の少女。
そして、時計塔と並び称される魔術協会のひとつ――
アトラス院の院長が姿を現したとき、事件は真に変転する。

死と生、過去と現在が交錯する『ロード・エルメロイII世の事件簿』、第零幕にして第四幕、ここにスタート。


そうかーアッドの正体ってアレだったのかーいやアレが登場するってのは知っていたけどそこに繋がらなかったわ。盲点。
あと過去作でおなじみのアレもでてきて、なんか色々脚本がどーとかこーとか言ってくる。おひょう。
ロード・エルメロイII世の事件簿5 case.魔眼蒐集列車(下)
魔眼蒐集列車で起きた殺人事件は、誰も思いがけない方向へと展開した。
新たな戦士の襲撃によってロード・エルメロイII世は倒れ、かの列車もまた大いなる脅威に遭遇する。
この危地を脱するため、グレイは過去視の魔眼を持つ代行者カラボー、スパイを自称する少女イヴェットと協力することになるが……。
暴かれる魔眼。
謎の英霊と死徒の落とし子。
天体科の一族たるオルガマリーが気づいた秘密とは。

複雑にもつれあった事件の中で、ついに魔眼オークションが開催される――!


FGOの事件簿イベやらアニメ版やらを先に見て内容の再確認になってしまっているので、多分初見なら驚けたり感動できたりしたんだろうなーな箇所が散見されるけど今となっては。完全に読む順番を間違えたな。
レジまでの推理~本屋さんの名探偵~
書店員は超多忙。品出しや客注をこなし、レジ対応の合間に万引き犯を捕まえ、閉店後には新作を読んでPOP書きやイベントの準備。でも、本と本屋が好きだから、今日も笑顔でお店に出るのだ。でも時には、お客様から謎すぎる悩みが寄せられて……。ここは町の本屋さん。名物店長と個性的なバイトの面々が、本にまつわる事件を鮮やかに解決します。本屋さんよ、永遠に。


4話目で本屋さんの厳しい現実(amazonにどうせ勝てない、取次ぎに売れセンの本を水増しで発注しても実際配本してもらえるのは半分以下、万引き、中古書店etc)が主語を本屋以外にしても当てはまるので刺さりまくる。痛い。

以前同じ作者の本を読んだときもそうだったが、tipsみたいに注釈が入りまくる同じ構成だったのでそれがこの作者の持ち味なのだろう。
魔法科高校の劣等生 司波達也暗殺計画(2)
西暦二〇九六年五月、榛有希が司波達也に敗北をしてから約二年の月日が流れた頃。彼女は黒羽文弥直轄の暗殺者として日々依頼される仕事をこなしていた。
 そんな中、有希の許に四葉家より“暗殺者見習いの少女”桜崎奈穂が派遣されてくる。自らのコンプレックスを鏡に映したような奈穂の幼気な容貌に辟易しつつも、二人の奇妙な共同生活が始まった。
 そして、新たなるターゲットが決まる。
 それは『人間主義』を掲げ、司波達也暗殺を目論むとある教団。奈穂は自らの能力を示すため独断専行を試みるが――。
 落ちこぼれ? それとも? 独自なフラッシュ・キャストを扱う奈穂の力とは!?


1巻で出オチ的に終わってしまったタイトルなのに「2」が出てしまったということで、今回も暗殺計画が露見するところからのスタート。
本編に比べると出てくる魔法師のレベルはだいぶ落ちて、スケール感は無いんだけどそのぶん達也の段違いさがところどころで感じられる。

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