マツリカ・マジョルカ
2021年6月12日 読書柴山祐希。学校に居場所を見つけられず、友だちもなく、冴えない学園生活をやり過ごす高校1年生。そんな彼の毎日が、学校近くの廃墟に住む女子高生マツリカとの出会いで一変した。「柴犬」と呼ばれパシリ扱いされる憤りと、クールな色香に昂る男子的モヤモヤ感との狭間で揺れながら、学園の謎を解明するために奔走する祐希。そうして彼の中で何かが変わり始めたとき、自らの秘密も明らかになる出来事が起こり?やみつき必至!学園ミステリ連作。
前作の主人公に輪をかけて後ろ向きで、なのにエロ妄想だけはいっちょまえな主人公にさすがに好感を抱けなかったというか、正直キッツい。
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山中に隠棲した文豪に会うため、高松の合宿をぬけ出した僕と友人の葛城は、落雷による山火事に遭遇。救助を待つうち、館に住むつばさと仲良くなる。だが翌朝、吊り天井で圧死した彼女が発見された。これは事故か、殺人か。葛城は真相を推理しようとするが、住人と他の避難者は脱出を優先するべきだと語り―。タイムリミットは35時間。生存と真実、選ぶべきはどっちだ。
いきなり高校生探偵などというものが飛び出してくるので「ええ...」と辟易してしまったが、パロディとか茶化しとかでなく大真面目に探偵論的なものを展開していくのにもちょっとびっくり。
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ロートケプシェン、こっちにおいで
2021年6月2日 読書やっと酉乃の本心を受け止める事ができたと思ったクリスマスのあの日。勢いと雰囲気の力を借りて告白した僕は、なんと彼女の返事はおろか、連絡先さえ聞き忘れたまま冬休みに突入してしまった。もしかして迷惑だった?悶々と過ごす僕に、新年早々織田さんたちからのカラオケの誘いがかかる。そこで起こったちょっとした事件の謎を解くべく、僕は『サンドリヨン』へと向かうが…。バレンタインチョコをめぐる事件をはじめ、学園内外で巻き起こる謎をセンシティブに描く、マジシャン・酉乃初の事件簿、第二幕。
進展なしかよ!っていうのがまず最初に来る。いやまぁこれはラブコメじゃなくてミステリなんだけどさ...
時折挟まれる女の子のモノローグのあるじが誰なのか?がキーポイントなんだろうなーという予感はまぁ当然的中するし、その人物も妥当。読者に仕掛けられた叙述トリックを作中人物にそれとなーく解説させてるけど、そこはなんかちょっと無理があったような。
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午前零時のサンドリヨン
2021年5月27日 読書ポチこと須川くんが、高校入学後に一目惚れしたクラスメイト。不思議な雰囲気を持つ女の子・酉乃初は、実は凄腕のマジシャンだった。放課後にレストラン・バー『サンドリヨン』でマジックを披露する彼女は、須川くんたちが学校で巻き込まれた不思議な事件を、抜群のマジックテクニックを駆使して鮮やかに解決する。それなのに、なぜか人間関係には臆病で、心を閉ざしがちな初。はたして、須川くんの恋の行方は―。学園生活をセンシティブな筆致で描く、連作ミステリ。全選考委員が「うまい」と評した第十九回鮎川哲也賞受賞作。
探偵役が奇術使いなんだけど「マジックのタネを明かすのは無粋」という考えの人で、実際タネを明かすことがほとんどない。1度だけバラされるのがとある事件の「犯人」によって、ってのが本当に無粋でなるほどなー、と唸らされる。
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瀕死の妻のために謎の声に従い、二〇一八年から一九六〇年にタイムトラベルした主人公・加茂。妻の先祖・竜泉家の人々が殺害され、後に起こった土砂崩れで一族のほとんどが亡くなった「死野の惨劇」の真相の解明が、彼女の命を救うことに繋がるという。タイムリミットは、土砂崩れがすべてを呑み込むまでの四日間。閉ざされた館の中で起こる不可能犯罪の真犯人を暴き、加茂は二〇一八年に戻ることができるのか!?“令和のアルフレッド・ベスター”による、SF設定を本格ミステリに盛り込んだ、第二十九回鮎川哲也賞受賞作。
「未来から来た」ってのを1960年の人間があっさり受け入れすぎ!とは思うがそこグダグダやってもアレなので(これミステリだし)トリック関連はタイムマシンの設定をうまく使っているけど、死体腐敗の問題はどうなってんのかは気になった。
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中堅調査会社が併設する探偵養成所に、決して笑わぬ美少女・紗崎玲奈が入校する。探偵のすべてを知りたい、しかし探偵にはなりたくない、という彼女には、自分から言えぬ過酷な過去があった。調査会社社長・須磨は玲奈の希望を汲み、探偵を追う“対探偵課”の探偵として彼女を抜擢した。怒涛の書下ろしシリーズ開幕。
うーん、わかっていたとはいえ「期待しとったんと違う」内容で。それで面白ければ全然かまわないのだけれども所々「ないわー」「ひくわー」なところがあってのりきれず。
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被疑者射殺の責を問われ、謹慎に限りなく近い長期休暇をとっている警視庁刑事・獅堂。気分転換に訪れた山間の寒村・入山村で、香島と名乗る少年に出会う。香島は、紫水晶を使った未来予知の研究をしている“星詠会”の一員で、会内で起こった殺人事件の真相を探ってほしいという。不信感を隠さず、それでも調査を始める獅堂だったが、その推理は、あらかじめ記録されていたという「未来の映像」に阻まれる。いったい、何が記録されていたのか―?
デビュー作に続きファンタジー要素強い特殊設定ミステリだったが、紫水晶に映像が記録されるメカニズムをもっともらしく書いてるのでそこまでオカルティックにならずに済んでいる。
法月綸太郎の「誰彼」オマージュと作者自身が公言しているらしく、ああなるほどなぁと思った。
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続・魔法科高校の劣等生 メイジアン・カンパニー
2021年5月2日 読書数多の強敵を打ち破り、波乱の高校生活に幕を下ろした司波達也。彼は新たな野望の実現のため動き始めていた。一般社団法人『メイジアン・カンパニー』。達也が専務理事に就任したその組織の目的は、魔法適性はあるものの実用レベルに至らない存在、メイジアンの人権保護の実現。魔法師が兵器ではなく人間として生活できる新時代へ向け、達也は大学生ながら、確実に歩みを進めていた。戦略級魔法師を凌駕する影響力を持つ達也の動向は、当然ながら世界中から注目を集める。USNAにある魔法師の結社『FEHR』から、達也の動向を探るべく刺客が送り込まれ…。司波達也の新たな伝説が幕を開ける―。
新シリーズ起動。
まぁまたダラダラ続くんだろうな~と予感させてくれるような出だし。
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高校2年生の〝文学少女〟陸秋槎は自作の推理小説をきっかけに、孤高の天才〝数学少女〟韓采蘆と出逢う。彼女は作者の陸さえ予想だにしない真相を導き出して……〝犯人当て〟をめぐる論理の探求「連続体仮説」、数学史上最大の難問を小説化してしまう「フェルマー最後の事件」のほか、ふたりが出逢う様々な謎とともに新たな作中作が提示されていく全4篇の連作集。華文青春本格ミステリの新たなる傑作! 解説:麻耶雄嵩
ちょっと前に「三体」が華文(中国語)SFとして話題になったが、これはこんなラノベみたいな表紙をしてるが華文ミステリである。しかも新本格リスペクトで、解説:麻耶雄嵩って時点で「んん!?」ってなるけどやっぱりかつてての新本格テイストがぷんぷんに臭う。数学ウンチクの部分は大いに目が滑ったけど、そんな衒学的なとこまで新本格リスペクトせんでも...
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名探偵は嘘をつかない
2021年4月22日 読書「ただいまより、本邦初の探偵弾劾裁判を開廷する!」
彼が本当に嘘をついていないのか、それは死者を含めた関係者の証言によって、あきらかにされる!
名探偵・阿久津透。その性格、傲岸不遜にして冷酷非情。妥協を許さず、徹底的に犯人を追い詰める。しかし、重大な疑惑が持ちあがった。それは、彼が証拠を捏造し、自らの犯罪を隠蔽したというものだった──
読んですぐわかるのが「逆転裁判」シリーズのオマージュにあふれているという事。3日で終わる法廷、「DL8号事件」というワード、重要な真実に気付いた主人公が「ああああああああ!」と叫ぶ点などなど、作品全体に流れるノリもまんま逆裁。特に「転生」というオカルト要素が存在してそれが推理にも密接に絡む点などは3-5を髣髴とさせる。
逆転裁判以外にもいろんな作品のオマージュがあってニヤリとするが、裁判官の名前が「榊遊星」ってのはやっぱりアークVと5D’sからなんだろうか。性格はその2人とは全然違うんだけど。
要素てんこもりで面白かったのだけれども、中盤のとある証言で「早苗殺害事件」の犯人だけはわかってしまい「何でこんだけ察しのいいやつらが揃ってて15年も気付かねぇんだ?」という気持ちになってしまったのだけは残念点。
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乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…9
2021年4月18日 読書乙女ゲームの悪役令嬢カタリナに転生した私。魔法学園を卒業し魔法省で地道に働きはじめたはずが、最悪な未来が待つゲーム続編は進行中!? 回避方法がわからないまま、子供の誘拐事件の捜査のため、港街の食堂で給仕係として働くことになったのだけど…。任務では攻略対象のソラとマリアとの3人行動で、2人のお邪魔虫的立場に――って、ゲームの悪役と同じ立ち位置では⁉︎ これってまずくない!? 大人気破滅回避ラブコメディ★第9弾!!
新キャラがまた例の流れで攻略対象に...って思ったがあっさり帰国。挿絵もよく顔がわかんないの1枚だけだったし、どうやら攻略対象じゃなかったようだが、そんなとこでお約束外されても...
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死神から与えられた余命十五秒をどう使えば、「私」は自分を撃った犯人を告発し、かつ反撃できるのか? 被害者と犯人の一風変わった攻防を描く、第12回ミステリーズ!新人賞佳作「十五秒」。犯人当てドラマの最終回、エンディング間際で登場人物が前触れもなく急死した。もう展開はわかりきっているとテレビの前を離れていた十五秒の間に、一体何が起こったのか? 過去のエピソードを手がかりに当ててみろと、姉から挑まれた弟の推理を描く「このあと衝撃の結末が」。
〈十五秒後に死ぬ〉というトリッキーな状況設定で起きる四つの事件の真相を、あなたは見破れるか? 期待の新鋭が贈る、デビュー作品集。
あらすじを読んだだけで特殊設定ミステリ好きとしては期待せずにはいられないテイスト。実際、3本目がやや「なんだかなー」な以外はどれもバラエティに富んでいて楽しかった。最後の「首が取れても死なない僕らの首無殺人事件」はもっとも特殊でシュールでおかしかった。ソレができるんならいろいろエロい方向にも使えるんじゃないか、とか思ったりもしたけど。
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ロード・エルメロイII世の冒険 1巻「神を喰らった男」
2021年4月8日 読書
事件簿から時間軸が進んで「第5次以降」が舞台になって新章スタート。この勢いで解体戦争やってほしいけれど。
とうとう凛が登場し会話の中で名前だけだけどシェロも出てきて、長年見たかったものが見れた感がある。
敵として孫悟空(のようなもの)が出てきてしまい、これってFGO三蔵ちゃんの話に出てくるソレと同一って考えてよいのやら。あと作者の別作品に女体化孫悟空(と、ついでにナタク)でてくるやつがあるんでちょっとニヤついた。
ラストのコクトーはびびった。青崎姉いるんだから当然とはいえ同じ世界線なのか...
とうとう凛が登場し会話の中で名前だけだけどシェロも出てきて、長年見たかったものが見れた感がある。
敵として孫悟空(のようなもの)が出てきてしまい、これってFGO三蔵ちゃんの話に出てくるソレと同一って考えてよいのやら。あと作者の別作品に女体化孫悟空(と、ついでにナタク)でてくるやつがあるんでちょっとニヤついた。
ラストのコクトーはびびった。青崎姉いるんだから当然とはいえ同じ世界線なのか...
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乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…8
2021年4月1日 読書乙女ゲームの悪役令嬢に転生した私。魔法省を舞台にしたゲーム続編で、出戻り令嬢カタリナは闇の力を手に入れて破滅する!―そう知って全力でバッドエンドを回避するつもりだったのに、気付けば闇の使い魔ポチに続き、闇の契約の書の所有者に!?破滅回避方法不明のまま、王宮で開催される他国との交流会に参加することになってしまい…!?あれ?これってゲームのイベントじゃないわよね?大人気破滅回避ラブコメディ、第8弾登場★
まぁいつものって感じでお話に動きは無く、新キャラは隣国の王子なのでそうそう再登場はしなさそう。
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初詣で市内の寺と神社を全制覇するだとか、ありもしない北高の七不思議だとか、涼宮ハルヒの突然の思いつきは2年に進級しても健在だが、日々麻の苗木を飛び越える忍者の如き成長を見せる俺がただ振り回されるばかりだと思うなよ。だがそんな俺の小手先なぞまるでお構い無しに、鶴屋さんから突如謎のメールが送られてきた。ハイソな世界の旅の思い出話から、俺たちは一体何を読み解けばいいんだ?天下無双の大人気シリーズ第12巻!
えっ前作10年前って嘘やん...
*最初に画集・雑誌に掲載された短編+書き下ろしっていう仕様を聞いたときは「なんだよ10年待たされて短編1本かよ」と思ったが、お出しされた本は異様に分厚くてページ数的には短編+中編+書き下ろし長編だった。
長編では新キャラのTと古泉が「読者への挑戦の意義」とか「後期クイーン問題」とかのミステリ談義を始めてしまい、本格ミステリ好きな自分的には「ははっ趣味が高じるとこういうの書きたくなっちゃうよね」と苦笑いだがそうでない人的にはなんやこれポカーン状態なのではなかろーか。自分は好きだからいーですけど(強調)
ほんでようやく作中イベント「鶴屋さんからの挑戦」が発生するのだが、ハルヒシリーズの本筋に関係するような展開は起こらず(最後らへんで申し訳程度に言及されるが)あーこれはハルヒ未完で終わるわーと確信するのでした。
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ロード・エルメロイII世の事件簿 10 「case.冠位決議(下)
2021年3月18日 読書宿敵ハートレスの狙いは、いみじくも己の悲願と同じものだと知り、激しく動揺するエルメロイ2世。追い打ちをかけるがごとく、2世たちが拠点を置く学術都市スラーが、フェイカー・ヘファイスティオンの宝具により壊滅状態に陥った。連続失踪事件に秘された謎と、目前に迫った冠位決議に潜む君主たちの陰謀。あらゆる脅威が降り注ぎ、2世はその歩みを止めてしまうのだった。傑作魔術ミステリ最終章は、その深奥へ―。
ハートレスの正体に関するくだりでいきなりベッタベタな本格ミステリ的展開になったと思ったら「いやいややっぱそれはありえない」ってなって「だよねぇ~」ってなりかけたら真相というかトリックはSFというかファンタジーなヲチでほげぇ~ってなるやつ。わかるかっ。
イスカンダルのくだりはとてもエモいんだけど、FGOで味覇とイスカふっつ~に絡んでいるせいでいまいちレアみがないのが残念というか仕方ないっちゃ仕方ない。
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乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…7
2021年3月14日 読書乙女ゲームの悪役令嬢カタリナに転生し、なんとか破滅エンドを回避した私。職場の魔法省では周囲との関係も良好、闇の使い魔ポチをかわいがる日々を満喫!―していたけれど、魔法省が舞台のゲーム続編では闇の力を手に入れた出戻り令嬢カタリナに、悲惨な未来が待っていたはずで…あれ?今の状況ってまずくない!?そんな中、古の魔法に関係する契約の書を探すことになってしまい!?大人気破滅回避ラブコメディ、第7弾登場。
珍しくこの巻で話が終わらずに「次回に続く」なヒキとなっている。そのせいか新キャラとは仲良くなったものの落すところまではいってない。ていうか新キャラの内面描写あったけどあの感じだと今回こそは原作ゲームどおりマリアに攻略されちゃいそうな、やっぱりそうでもないような。
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隣り合わせの灰と青春
2021年3月11日 読書 コメント (2)戦に明け暮れる狂王トレボーが治める城塞都市。悪の魔術師ワードナはトレボーから絶対無敵の魔法障壁を作り出す「魔除け」を盗み出し、巨大な地下迷宮を築き、モンスターたちを召喚しそこに立てこもってしまった。トレボーは激怒し、軍隊を派遣するも、モンスターのうろつく狭いダンジョンでは軍隊が有効に機能せず、全滅。これに対し、トレボーの参謀・グレブナーグは、冒険者たちを募り、魔除けを奪還したものには多大な褒賞を与えるというお触れを出すことで、事態収拾を立案。これにより、トレボーの城塞には各地から戦士、盗賊、魔術師、僧侶など、様々な冒険者達が集うようになった。そして彼らは今日も迷宮へと向かっていく。
この本の電子書籍の話題がTLに出ていたため、ふいに懐かしくなって33年ぶりに再読。当時ヒッポンで毎号食い入るように続きを待ってた記憶が蘇った。
ゲームノベライズの初期作品なんだけど設定の落としこみやアレンジが絶妙で、wizあるあるを巧みに取り込んでるのがまず引き込まれる要素だった。転職したら5歳年取ってパラメータ下がるし、NINJAは罠よく起動させちゃうし、善と悪でパーティ組もうとしたらB1入り口付近で合流させる(一種の裏技)しetc...
バトル関係はなんか記憶よりもあっさりしてたが、連載1回分でだいたい決着つけるようにしてたのだろう。おかげでフラック・レイバーロード・ヴァンパイアロード・ワードナ・グレーターデーモン・マイルフィックといったB10F強敵とひととおりバトルするのが楽しめる。
マイルフィックとの決着は当時「?」だったが、そうかアレが伏線じゃったか(連載にして半年前だったのでそんな伏線があったの忘れていた当時の自分)単行本で読んで初めて理解したわ。
そして当時から今もずっと記憶に残っていた&好きなキャラなのは悪の僧侶アルハイム。6LVの攻撃呪文は惜しげもなく使うのに同LVの治療呪文はケチるその行動に主人公PTは不信感を募らせるが、彼が瀕死の傷を負ってもやはり6LV治療呪文を唱えず死にそうになったときに放った言葉が今でも印象に残ってる。ここでまたゲームの要素を拾うのか!すげえや!あと男ツンデレってやつの破壊力を始めて目の当たりにした瞬間だったかもしれない今にして思えば。
月下美人を待つ庭で 猫丸先輩の妄言)
2021年3月7日 読書猫丸という風変わりな名前の“先輩”は、妙な愛嬌と人柄のよさで、愉快なことには猫のごとき目聡さで首をつっこむ。そして、どうにも理屈の通らない出来事も彼にかかれば、ああだこうだと話すうちにあっという間に解き明かされていくから不思議だ。悪気なさそうな侵入者たちをめぐる推理が温かな読後感を残す表題作や、電光看板に貼りつけられた不規則な文字列が謎を呼ぶ「ねこちゃんパズル」など、五つの短編を収める。日常に潜む不可思議な謎を、軽妙な会話と推理で解き明かす連作短編集。
超久々に読んだ猫丸先輩は、大人になってから読むと記憶の中の印象以上に不快というかアカン人だなぁという発見。
んで最後の話の猫丸先輩だけ、なんか常識人で関わった人からの高感度も高いが、それはそれで「解釈違い」な印象になる己の身勝手さよ。
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偶然にして最悪の邂逅
2021年3月3日 読書気がつくと昭和から令和へと元号も変わり(なんと平成という時代もあった!?)、三十八年も経っていたうえに、自分は幽霊になっていた。どうやら何者かに殺害されて、ここに埋められたらしいが、いったいなぜ?トリッキーな謎解きで魅了する「ひとを殺さば穴ふたつ」。高校生が廃屋になった旧校舎からの覗きを端に巻き込まれた不思議な事件を描く表題作「偶然にして最悪の邂逅」など、過去と現在が交差しながら、怒涛の展開へと突き進む、“日常の中の非日常”を魅惑的な筆致で贈る全五編。デビュー二十五周年を迎えた著者の、記念すべきミステリ短編集。
叙述はともかく、語り手の頭や記憶がアレでラストがあやふやになっちゃうオチを連続でやられちゃうのはいただけないなーと。
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