月食館の朝と夜 奇跡審問官アーサー
「奇蹟」の真偽を判定する奇蹟審問官アーサー・クレメンスは、世界を放浪した陶芸家・萬生こと故・五十幡典膳の館を弟の甲斐と訪れた。翌朝、皆既月食を「月宮殿」で観測していた萬生の長男・昭が遺体で見つかり、館に招かれた一人も「万物ギャラリー」にて刺殺体で発見される。推理の果てに浮かび上がるのは、館の秘密の仕掛けか、神の遊戯か?アーサーの眼前に広がるのは…!?


超絶久しぶりにこの人の本読んだけど、多分途中の巻をすっ飛ばしてるのでいきなり義弟が出来てたりして混乱した。面倒くさがらずにwikiとか調べてちゃんと刊行順に読もう...

お話は、過去作が奇跡のような不可能現象を解き明かす派手目なものだったのに対し、ひたすら地味だしそもそも事件起こるまでが長い長い。

千年図書館

2019年4月16日 読書
千年図書館
ラスト1行まで何がおこるかわからない5つのミステリ。死後の世界と禁忌の谷に心を囚われた少女の物語「見返り谷から呼ぶ声」。村で凶兆があるたび若者が捧げられる図書館の秘密「千年図書館」。地球侵略中の異星人に遭遇した大学生の奇妙な日々「今夜の月はしましま模様?」。大きく奇怪な墓を村のあちこちに建てる男爵の謎「終末硝子」。呪われた曲を奏でた傷心の高校生におこる不可思議「さかさま少女のためのピアノソナタ」。


「私たちが星座を盗んだ理由」の第2弾的な短編集。あれの某南の島の短編は強烈に印象に残ってるんで期待して読んだ。

「見返り谷~」は「あれ、これって...」と途中で気付くも、文章にそんな違和感が無いのでやっぱり違うかな?と思ったらラストがやっぱりああだった。
読み返してみたら
・二人の影は~
・クラスの約半分(四人)~ユウキとサルゾウ~女子たち
・クラスは僕を含めると8人~体育で二人一組になるとハブられるクロネ
とか伏線蒔いてるし、ちょこちょこ回想シーン挟んでそっちで普通に会話させることで、現在の時間軸の会話シーンの不自然さを消してるテクニックとか。すごいわ。

「さかさま少女~」だけがラストシーンで???ってなったのでグーグル先生のお世話になったが、ベートーベンの逸話を知らないと理解できないオチだったのね。
名探偵の証明 蜜柑花子の栄光
密室館の事件から一年。時間のある限りどんな依頼も引き受けるようになった蜜柑花子は、多忙を極めていた。そんな六月のある日、事務所を訪ねてきたのは、なんと密室館の事件に深く関わりのあった祇園寺恋だった。奇妙なグループに母親を人質に取られ、蜜柑が四つの未解決事件を解き明かせなければ人質の命はない、と脅迫を受けているという。大阪、熊本、埼玉、高知の順に、全国に遠く散らばった四つの難事件を解く時間は、たった六日間!しかも移動は車のみという悪条件まで加わり、疲労困憊する蜜柑。怒涛の推理行の果てに名探偵が導き出した答えとは?“名探偵の矜持”“名探偵の救済”をテーマに贈る“名探偵の証明”シリーズ完結編。


ちょっとキャラがどれも好きになれないのもあってか、全体的にイマイチに感じたシリーズだった。
ソードアート・オンライン21 ユナイタル・リングI
キリトとアスナが“アンダーワールド”から帰還して1カ月。二人の傍らには、現実世界で実体を得たアリスの姿があった。しかしその平穏は突如破られる。「…レベル1…」「わたしもレベル1になってる!」3人が突如巻き込まれた謎のゲーム、“ユナイタル・リング”。それは“ザ・シード”プログラムで構築された全てのVRMMOが融合した“サバイバルMMO”だった。キリトは開幕早々、愛用の装備をすべて失い、パンツ一枚を残すだけとなってしまう。絶体絶命の過酷な状況下、謎に包まれた“VRMMOSVG”に、キリトが挑む―!


今度はマイクラやるようです。

例によって茅場の影がちらついたり、AWに繋がりそうなワードが出てきたりとそそられる内容ではあるけれど、第1巻だけじゃまだわからない。
叙述トリック短編集
*注意! この短編集はすべての短編に叙述トリックが含まれています。騙されないよう、気をつけてお読みください。本格ミステリ界の旗手が仕掛ける前代未聞の読者への挑戦状!


*注意! この短編集はすべての短編に叙述トリックが含まれています。騙されないよう、気をつけてお読みください。

本格ミステリ界の旗手が仕掛ける前代未聞の読者への挑戦状!

よく「叙述トリックはアンフェアだ」と言われてしまいます。これが叙述トリックというものの泣きどころです。
では、アンフェアにならずに叙述トリックを書く方法はないのでしょうか?
答えはノーです。最初に「この短編集はすべての話に叙述トリックが入っています」と断る。そうすれば皆、注意して読みますし、後出しではなくなります。
問題は「それで本当に読者を騙せるのか?」という点です。最初に「叙述トリックが入っています」と断ってしまったら、それ自体がすでに大胆なネタバレであり、読者は簡単に真相を見抜いてしまうのではないでしょうか?
そこに挑戦したのが本書です。果たして、この挑戦は無謀なのでしょうか? そうでもないのでしょうか?その答えは、皆様が本書の事件を解き明かせるかどうか、で決まります。(「読者への挑戦状」より一部抜粋)


コンセプトに凄く惹かれて読んでみたけど、うーん。
叙述としてはどっかで見たことあるネタばっかだし、トリック的にはどれもしょーもないし。叙述モノに初めて触れるような人には面白いのではないかと思われますが。
虚構推理短編集 岩永琴子の出現
妖怪から相談を受ける『知恵の神』岩永琴子を呼び出したのは、何百年と生きた水神の大蛇。その悩みは、自身が棲まう沼に他殺死体を捨てた犯人の動機だった。―「ヌシの大蛇は聞いていた」山奥で化け狸が作るうどんを食したため、意図せずアリバイが成立してしまった殺人犯に、嘘の真実を創れ。―「幻の自販機」真実よりも美しい、虚ろな推理を弄ぶ、虚構の推理ここに帰還!


まずはアニメ化が決まったようでめでたい。でも監督後藤圭二かぁ...



*前作の長編と同じく、真実の解決はそっちのけで嘘の解決をもっともらしい理屈で固めていく展開が面白い。最初の1本は前作寄りで、残りの4本はそこからちょっとパターンが逸脱していくような展開。
短編だけに前作長編のようなこねくりまわしや畳み掛けは分量足らずだけど、それでも十分楽しめた。

混物語

2019年3月31日 読書
混物語
シリーズの垣根を越えて、ヒロイン達が、阿良々木暦と対面! 西尾維新初となるクロスオーバー小説集、堂々刊行!


クビキリサイクルから西尾維新ほぼコンプな自分的には、懐かしいのから最新のキャラと阿良々木くんの絡みが見られてそれだけで面白い。
設定的には絶対に競演できそうもない世界観の作品もあるけど、そこはSPということで...

表紙に女子キャラ13名のイラストがあるが、正直なところほぼ内容を忘れた作品やキャラもいたし、絵師も違うので文章中の描写と照らし合わせつつ「ダレがドレか」を当てるのが楽しい。キャラがはっきりしてて外見にも特徴がある潤さん・今日子さん・否定姫・真心あたりはすぐわかったが、りすかは特徴のカッターを伊織ちゃんに咥えられてて最初間違えたし、みここと子荻は消去法で特定するしかなかったり。

あと羽川=今日子説が崩れたようでいて「いや今回のは夢ヲチみたいなものだから」で完全に捨て切れないのはうまいところ。
魔法科高校の劣等生 司波達也暗殺計画(1)
西暦二〇九四年の春。暗殺を生業とする少女・榛有希は、その現場をある男子中学生に目撃されてしまう。憂いを断つべく男子中学生を消そうとするも、フィジカルブーストの超能力者である有希でもまったく太刀打ちできない。その謎の少年の名は、司波達也。相手が普通の少年であったなら、相手が魔法師でなければ、相手が司波達也でなければ―。規格外の少年と暗殺者の少女。二人の出会いが運命をより数奇なものへと変えていく。大人気作品『魔法科高校の劣等生』原作初のスピンオフ開幕!!


恥ずかしながら、ヒロインの名前に隠された意図に終盤まで気付かなかった。名前のおかげで命拾いするのね。
文弥君が作者公認でホモォ扱いされて不憫でならない。
魔法科高校の劣等生(27) 急転編
西暦二〇九七年七月。激化するパラサイトと光宣との戦いに備え、達也は新魔法『封玉』の完成を目指し鍛錬を続ける。同じ頃、世界規模の魔法師の衝突もある転機を迎えつつあった。南下を開始する新ソ連艦隊が日本に迫る。そして、これを迎え撃つため、一条将輝と吉祥寺真紅郎が行動を開始。果たして因縁の敵を退けられるのか―!?一方、リーナが潜伏する巳焼島に、パラサイトと同化したかつての同胞、スターズが上陸。ついに激突の火蓋が切られるのであった。戦略級魔法師が日本に集結!!物語はクライマックスへと加速していく―。


フラグあったとはいえ水波のその行動はどうなのよ...とモニョるラストシーン。
パラサイトみたいな憑依系の敵って正直あんま面白くないから「まだ続くんかい」と辟易した気持ちになってしまう。
レンのリアル・小比類巻香蓮との結婚を目論むファイヤこと西山田炎の誘いに乗り、“結婚を前提としたお付き合い”をかけて戦うことになった第4回スクワッド・ジャム。是が非でもレンに勝利したいファイヤは、打倒LPFMのために編成した結託チームに、ボス率いるSHINCを取り込むことに成功する―。MMTMとの壮絶な“高速バトル”を潜り抜けたレンたちは、ついにSHINCのメンバーと相まみえたのだが、そこにファイヤ傘下のチームが突如現れ…。銃声と硝煙とほのかな恋心が入り乱れる第4回スクワッド・ジャム、いよいよクライマックスへ!


本を見てのファーストインプレッションは「分厚っ!」で、薄いラノベ2冊分ぐらいのページ数はある。しかしそのほとんどが銃撃戦のシーンなので分量を感じさせないスピード感がある。

また、最終決戦の舞台が「ライフルやマシンガンは使用不可で、銃器は拳銃(ハンドガン)カテゴリのみ使用可」という制限エリアなのだが、律儀にそれを守るようなプレイヤーはほぼおらんで「ほとんどライフルみたいなもんだけどメーカーによるカテゴライズはハンドガン」「ほとんどマシンガン(ry」みたいなレギュレーションの隙を突いたような銃のオンパレードで作者のガンマニアっぷりを遺憾なく発揮するとともに、TCG的な「ルールの盲点」を突くあたりが懐かしい感覚でもあったり。

ヲチはちょっとなんだかなー。冒頭カラーイラストでおもいっきりネタバレしとるし。
アリス・ザ・ワンダーキラー
名探偵の父親に憧れ、“不思議殺し”の名探偵を自称する少女アリス。父親からの誕生日プレゼント“仮想空間”で待ち受ける5つの奇妙な謎を、24時間以内に解くことはできるのか?!たたみ掛けるドンデン返しと、迫りくるロジックの快感!『○○○○○○○○殺人事件』の著者が贈る、新感覚パズルミステリ。


「堅実な職業」っていうから警察官あたりかと思ったらそっちかよ!で、母親の職業が一番の驚愕要素だったっていう。
いつものバカミスだったけどエロ要素がない分読みやすくはあった。

妃は船を沈める

2019年3月13日 読書
妃は船を沈める
三松妃沙子。「妃」と綽名される彼女の周りには、いつも若い男たちが集まっていた。自由で貧しくて、少し不幸な彼らとの時間に彼女は、何を求めていたのだろう。願い事を三つだけかなえてくれる猿の手に、何を祈ったのだろう。倫理と論理が奇妙にねじれたような、不可解な二つの事件の背後には、濃くゆらめく彼女の気配があった。臨床犯罪学者・火村英生、罪深くも誇り高い難敵に挑む。


ジェイコブズの「猿の手」を下敷きにしたお話。猿の手というと「するがモンキー」がまず思い浮かぶが、まぁだいたいアレの知識で差し支えないかも。左手だし。

で、作中で実際に起こった事件の解決よりもジェイコブズの短編の新解釈のほうが興味深かったり。よくある。
風ヶ丘五十円玉祭りの謎
夏祭りにやって来た、裏染天馬と袴田柚乃たち風ヶ丘高の面々。たこ焼き、かき氷、水ヨーヨー、どの屋台で買い物しても、お釣りが五十円玉ばかりだったのはなぜ?学食や教室、放課後や夏休みを舞台に、不思議に満ちた学園生活と裏染兄妹の鮮やかな推理を描く全五編。『体育館の殺人』『水族館の殺人』に続き、“若き平成のエラリー・クイーン”が贈るシリーズ第三弾は、連作短編集。


タイトルは勿論「五十円玉二十枚の謎」を意識してのモノなんだろうが、表題作の解決編はなんか説得力に欠けてイマイチだったような気が。

あとハードカバー版の裏表紙にて天馬のビジュアルが公開されたが、フツーに美少年でええっ!?てなった。作中描写も1巻のころと比べて明らかに美形寄りな表現になってきているし。シリーズ物の宿命か。

虹の歯ブラシ

2019年3月6日 読書
虹の歯ブラシ
援交探偵・上木らいちが住む高級マンションの自室には、曜日ごとに通ってくる固定客用に虹色の歯ブラシが揃えられている。現場に女性の胸部の死斑変化を記録したカラーコピーが残されていた事件、セックス教団の教祖が密室で殺害された事件…エロい難事件の数々を、らいちがロジックで鮮やかに解き明かす!


いやぁバカミス(良い意味で)
セックス教団の話のオチは眩暈がしそうだった。

全体のオチである赤の章は、うーんなんだかなー、だったけど。

ψの悲劇

2019年3月3日 読書
ψの悲劇
遺書ともとれる手紙を残し、八田洋久博士が失踪した。大学教授だった彼は、引退後も自宅で研究を続けていた。失踪から一年、博士と縁のある者たちが八田家へ集い、島田文子と名乗る女性が、書斎にあったコンピュータから「ψの悲劇」と題された奇妙な小説を発見する。そしてその夜、死が屋敷を訪れた。失われた輪を繋ぐ、Gシリーズ後期三部作、第二幕!


前作「χの悲劇」はクイーンの「Xの悲劇」のトリック(見えない人)を踏まえた上での作品だったわけで、ではこの「ψの悲劇」もやはり「Yの悲劇」の超有名なトリック(犯人がアレ)を踏まえている。いるが、そのひねりっぷりがすばらしい。

本格ミステリであるかのような序盤から中盤は一転SFアクションになり「またχの悲劇と同じ展開かぁ...」とちょっとがっかりしたところでのネタバラシでええっ!?っとなって「ああYの悲劇のオマージュ要素ってこういうことなのね」と納得しかけたところでのラスト。ああやっぱりこっちが本命の「Yの悲劇」要素じゃん...

森博嗣小説で久々に面白かった。

幽霊たち

2019年3月1日 読書
幽霊たち
死んだ者たちと交信可能な特殊能力を持つミステリ作家・横江継実のもとを刑事が訪ね「加形野歩佳(33)を知っているか?」と訊く。加形野歩佳は多治見康祐(57)を殺害し、早々に自首。殺された多治見は横江の元同級生で、加形は横江の親戚の息子だった。彼は、自首はしたが動機を語らず、ただ「理由を知りたければ横江継実に訊いてくれ」と語っているという。横江は加形とは面識もなく存在も知らなかったが、加形の父や多治見と過ごした40年前、幾つもの血族の婚姻が相関する岩楯一族と暮らした子ども時代を思い出す。すると記憶とともに饒舌な幽霊たちが入れ替わり立ち現れたのだった。見えなかった復讐と、さらなる復讐。しなくていい殺人の果てしない果て。40年前、資産家・岩楯一族を壊滅した秘密と嘘と誤解が、今、再び血の惨劇を引き起こす!超絶の本格ミステリ!


西澤保彦はSF設定を取り入れたミステリや超能力者の犯罪を本格ミステリする「チョーモンイン」シリーズの著書があるので、今回の設定もスルっと違和感無く受け入れられるのだが、それこそが罠という。

しかし複雑極まりない家系図のせいでいまいち入り込めないというか。例によって作者の歪んだ性癖全快なドロドロは好みなんだけど。
密室館殺人事件 名探偵の証明
気がつくと密室館と呼ばれる館にいた日戸涼は、他に7人が閉じこめられていることを知らされる。一大ブームを巻き起こした名探偵・屋敷啓次郎に心酔しているミステリ作家・拝島登美恵が、取材と偽って密室館に監禁した男女8名。顔を兜で隠した人物や何事にも無気力な人物など曰くありげな人々に加え、名探偵として誉れ高い蜜柑花子までいた――!! 館内で起こる殺人のトリックを論理的に解くことができれば解放される、と拝島は言うが果たして? 出口のない館の中で次々に起こる殺人事件。トリックの解明に挑む蜜柑花子の苦悩と渾身の推理、さらに“名探偵の宿命”をフレッシュな筆致で描く《名探偵の証明》シリーズ第2作。


トリックがどうとかいうよりも「名探偵とは?」「名探偵がいるから犯罪が起こるのでは?」という名探偵論に比重を置いた作りなので、そういう後期クイーン的問題とかのりづきりんたろー作品とかが嫌いな人には合わないというか「何を言ってるんだこいつらは」的な内容。コナンでも時々「また毛利君のいるところで殺人事件か!君が事件を呼び寄せてるんじゃないのかね?(目暮警部)」みたいにいわれることがあるけど、ソレ。

皇帝と拳銃と

2019年2月21日 読書
皇帝と拳銃と
私の誇りを傷つけるなど、万死に値する愚挙である。絶対に許してはいけない。学内で“皇帝”と称される稲見主任教授は、来年に副学長選挙を控え、恐喝者の排除を決意し実行に移す。犯行計画は完璧なはずだった。そう確信していた。あの男が現れるまでは。著者初の倒叙ミステリ・シリーズ、全四編を収録。“刑事コロンボ”の衣鉢を継ぐ警察官探偵が、またひとり誕生する。


警部の外見描写がしつこく「死神のよう」と表されるので、スクリームのアレをイメージして読むハメになってしまった。アレって別に死神ってわけじゃないんだけれども。

倒叙モノとしてはオーソドックスながら、鑑識技術とか街頭監視カメラとか証拠固めに現代的なガジェット駆使しまくるので「ああ、時代だな」という気分にもさせてくれる。話としては4話目が変化球で面白かった。
掟上今日子の乗車券
突然、バカンスではない旅への同行を命じられた親切守。今日子さんはこの旅の目的は「営業」だと告げた。忘却探偵の営業とはいったい―混乱の守と、泰然自若の今日子さんが乗る寝台列車で殺人事件が起きる。無事に終わる気がしない二人の旅はどんな結末を迎えるのか!?


今回は親切君が語り部で、いつもとちょっと違う...かと思いきやそんなに変わらない(薄さ)
最後の章で隠館君が出てくるが、彼主観のときのキャラと全然違ってて、これは冤罪体質がなせる業なのか色々あって捻じ曲がってしまったのか。

図書館の殺人

2019年2月13日 読書
図書館の殺人
期末試験中のどこか落ち着かない、ざわついた雰囲気の風ヶ丘高校。試験勉強をしようと学校最寄りの図書館に向かった袴田柚乃は、殺人事件捜査のアドバイザーとして、警察と一緒にいる裏染天馬と出会う。男子大学生が閉館後の図書館内で殺害された事件らしいけど、試験中にこんなことをしていていいの?山田風太郎の『人間臨終図巻』で撲殺された被害者は、なんとなんと、二つの奇妙なダイイングメッセージを残していた…。“若き平成のエラリー・クイーン”が満を持して贈る、書き下ろし長編ミステリ。


いつもの消去法ロジックものなんだけど、今回は犯人候補が前2作と比べてやけに少ない(5人)ので「ははァん...」と展開が読めてしまうのが作法に則らざるをえない本格推理モノの性で致し方ない。
推理部分と平行して探偵役の過去を探るエピソードが挟まれるので、推理面では過去2作に比べてちょっと弱いかも。

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