歌野 晶午/密室殺人ゲーム王手飛車取り
2007年6月4日 読書
ISBN:4061825135 新書 歌野 晶午 講談社 2007/01/12 ¥1,040
<頭狂人><044APD><aXe><ザンギャ君><伴道全教授>。
奇妙なニックネームを持つ5人がインターネット上で殺人推理ゲームの出題をしあっている。
密室、アリバイ崩し、ダイイングメッセージ、犯人当てなどなど。
ただし、ここで語られる殺人はすべて、現実に発生していた。
出題者の手で実行ずみなのである……。
茫然自失のラストまでページをめくる手がとまらない、
歌野本格の粋を心して噛み締めよ!
滅茶苦茶突飛に見えるけど、でも今の世の中ならば起こってもおかしくないかも、というギリギリの...イヤやっぱ無ェかこの設定は。
登場人物がゲームとして殺人を犯すという相当アレな話なんだけど、狂気とか陰湿さがあんま無いのはそう意識して書かれてるからに思う。
パズルとして読むと、これが非常に面白い。最初のミッシングリング問題は「アレだろアレ、なんで気付かないかなー」と思ったら想定外のリングの人が殺されて「アレ?」ってなるのがグッド。
首切り問題も、うまく猟奇的に味付けすれば長編は無理でも中編の一本も書けそうなトリックだし、密室問題はバカミスなトリックだけどそのありえなさが秀逸。
また、このテの「WEB会議室もの」の定番オチでアノ人がアノ人のアレなんだろうなーはかなり初期の段階で想像つくが、それがあーいうトリックに結びつくのは予想外だった。
そして「茫然自失のラスト」だが、確かにそれまでの内容と明らかにカラーの違う章だった。
実は内心ラストは「これまでの事件は、ヒッキーな主人公を探偵&殺人行為の口実で外に連れ出し社会復帰させるためのお芝居で、誰も殺されてないんだよー」と思っていたけどそんな訳はなく。
感想BLOGでいろんな解釈を見たけど、やっぱりスイッチが絞首台の完全なオマージュになってることから「殺人は平気だが、絞首台のスイッチは押せない」というさかさまな精神構造を浮き彫りにしたかったのかなーというのに一票。
<頭狂人><044APD><aXe><ザンギャ君><伴道全教授>。
奇妙なニックネームを持つ5人がインターネット上で殺人推理ゲームの出題をしあっている。
密室、アリバイ崩し、ダイイングメッセージ、犯人当てなどなど。
ただし、ここで語られる殺人はすべて、現実に発生していた。
出題者の手で実行ずみなのである……。
茫然自失のラストまでページをめくる手がとまらない、
歌野本格の粋を心して噛み締めよ!
滅茶苦茶突飛に見えるけど、でも今の世の中ならば起こってもおかしくないかも、というギリギリの...イヤやっぱ無ェかこの設定は。
登場人物がゲームとして殺人を犯すという相当アレな話なんだけど、狂気とか陰湿さがあんま無いのはそう意識して書かれてるからに思う。
パズルとして読むと、これが非常に面白い。最初のミッシングリング問題は「アレだろアレ、なんで気付かないかなー」と思ったら想定外のリングの人が殺されて「アレ?」ってなるのがグッド。
首切り問題も、うまく猟奇的に味付けすれば長編は無理でも中編の一本も書けそうなトリックだし、密室問題はバカミスなトリックだけどそのありえなさが秀逸。
また、このテの「WEB会議室もの」の定番オチでアノ人がアノ人のアレなんだろうなーはかなり初期の段階で想像つくが、それがあーいうトリックに結びつくのは予想外だった。
そして「茫然自失のラスト」だが、確かにそれまでの内容と明らかにカラーの違う章だった。
実は内心ラストは「これまでの事件は、ヒッキーな主人公を探偵&殺人行為の口実で外に連れ出し社会復帰させるためのお芝居で、誰も殺されてないんだよー」と思っていたけどそんな訳はなく。
感想BLOGでいろんな解釈を見たけど、やっぱりスイッチが絞首台の完全なオマージュになってることから「殺人は平気だが、絞首台のスイッチは押せない」というさかさまな精神構造を浮き彫りにしたかったのかなーというのに一票。
西尾 維新/新本格魔法少女りすか3
2007年6月1日 読書
ISBN:4061825216 新書 西尾 維新 講談社 2007/03/23 ¥840
2巻から時間が経ってる(確か去年のおもちゃショーの帰りのバスで読んだ気が)せいか、ツナギのことをまったく覚えていなかった俺参上。
今作の見所は、超重要な二者択一(仲間か世界か)を1秒で即断即決するキズくんだな、うん。
あと敵にも主人公に匹敵、いやさ凌駕する頭脳派キャラが現れて、ジョジョさながらに頭脳バトルで火花散らす展開は近年の西尾作品でも出色だと思った。
第9話のきずなさんの魔法は凄いツボ。「黒い仏」をちょっと髣髴とさせる。が、おとーさんの最強キャラっぷりの表現は「いかにもありがち」なのでやめてほしかったかも。
2巻から時間が経ってる(確か去年のおもちゃショーの帰りのバスで読んだ気が)せいか、ツナギのことをまったく覚えていなかった俺参上。
今作の見所は、超重要な二者択一(仲間か世界か)を1秒で即断即決するキズくんだな、うん。
あと敵にも主人公に匹敵、いやさ凌駕する頭脳派キャラが現れて、ジョジョさながらに頭脳バトルで火花散らす展開は近年の西尾作品でも出色だと思った。
第9話のきずなさんの魔法は凄いツボ。「黒い仏」をちょっと髣髴とさせる。が、おとーさんの最強キャラっぷりの表現は「いかにもありがち」なのでやめてほしかったかも。
古野まほろ/天帝のはしたなき果実
2007年5月29日 読書
ISBN:4061824775 新書 古野まほろ 講談社 2007/01/12 ¥1,680
90年代初頭の日本帝国。名門勁草館高校で連続する惨劇。子爵令嬢修野まりに託された数列の暗号を解いた奥平が斬首死体となって発見される。報復と解明を誓う古野まほろら吹奏楽部の面子のまえで更なる犠牲者が!本格と幻想とSFが奇跡のように融合した青春ミステリ。第35回メフィスト賞受賞作。
現時点で今年最狂。
まず800ページという京極・清涼院並みの厚さにたじろがされる。
そしてプロローグがいきなり読みづらい...というか意味不明。
マ、ミステリのプロローグが何書いてあるのかわかんないってのは「よくあること」なんで気にせず進む。
...と、初っ端からブラスバンド部のアンサンブル風景。音楽用語だけなら昔取った杵柄で理解できるのだが、出てくる漢字の半分以上に英吉利独逸仏蘭西露西亜語や意訳のルビ振ってあるわ、内容がやたらペダントリックだわ。昔、数ページ読んで挫折した黒死館思い出したわ。あと、いきなりメインキャラ8人も出されても誰が誰だか見分けつかないし。
そんなこんなで1ページ読むのに3分はかかりそうな文章を100ページまで苦労して読んだものの一向に事件の起こる気配が無い。いいかげんタルくなってきたし、同時に何ともィャ〜な予感がしたので(普段は読破するまでしないが)書評BLOGをなるべくネタバレしないように見ていったら、
「最初の殺人まで200ページ」
「ミステリとしての本番は450ページ過ぎてから」
「つーか壮大なる時間の無駄」
という先人たちのありがた〜いご忠告を多数戴いたので
反って読んでやろうという気になった。
*「ルビは無視」「速読のつもりで会話文だけ拾う」という攻略方法を駆使して4章までたどり着き、やっと探偵合戦になった。
このあたりはちょっと虚無とか失楽っぽい。
しかし、ダイイングメッセージがアカン。
他のトリックとか全然わかんなくても、アレ見たら一発で犯人わかるだろうに...ってぐらい直観的だったのでブービートラップかと思ったらこれが正解。
そしてラスト100ページは、あらすじにもあるようにSF...というか伝奇になる。
*まぁしかし、なんだかんだで嫌いじゃないよ。8割の人は序盤で挫折するか、読了後壁に投げつけるだろうけど。
しいて言えば流水大説に近いのかな。もっとも、御大にはまだまだ発想力で及ばないけど。
90年代初頭の日本帝国。名門勁草館高校で連続する惨劇。子爵令嬢修野まりに託された数列の暗号を解いた奥平が斬首死体となって発見される。報復と解明を誓う古野まほろら吹奏楽部の面子のまえで更なる犠牲者が!本格と幻想とSFが奇跡のように融合した青春ミステリ。第35回メフィスト賞受賞作。
現時点で今年最狂。
まず800ページという京極・清涼院並みの厚さにたじろがされる。
そしてプロローグがいきなり読みづらい...というか意味不明。
マ、ミステリのプロローグが何書いてあるのかわかんないってのは「よくあること」なんで気にせず進む。
...と、初っ端からブラスバンド部のアンサンブル風景。音楽用語だけなら昔取った杵柄で理解できるのだが、出てくる漢字の半分以上に英吉利独逸仏蘭西露西亜語や意訳のルビ振ってあるわ、内容がやたらペダントリックだわ。昔、数ページ読んで挫折した黒死館思い出したわ。あと、いきなりメインキャラ8人も出されても誰が誰だか見分けつかないし。
そんなこんなで1ページ読むのに3分はかかりそうな文章を100ページまで苦労して読んだものの一向に事件の起こる気配が無い。いいかげんタルくなってきたし、同時に何ともィャ〜な予感がしたので(普段は読破するまでしないが)書評BLOGをなるべくネタバレしないように見ていったら、
「最初の殺人まで200ページ」
「ミステリとしての本番は450ページ過ぎてから」
「つーか壮大なる時間の無駄」
という先人たちのありがた〜いご忠告を多数戴いたので
反って読んでやろうという気になった。
*「ルビは無視」「速読のつもりで会話文だけ拾う」という攻略方法を駆使して4章までたどり着き、やっと探偵合戦になった。
このあたりはちょっと虚無とか失楽っぽい。
しかし、ダイイングメッセージがアカン。
他のトリックとか全然わかんなくても、アレ見たら一発で犯人わかるだろうに...ってぐらい直観的だったのでブービートラップかと思ったらこれが正解。
そしてラスト100ページは、あらすじにもあるようにSF...というか伝奇になる。
*まぁしかし、なんだかんだで嫌いじゃないよ。8割の人は序盤で挫折するか、読了後壁に投げつけるだろうけど。
しいて言えば流水大説に近いのかな。もっとも、御大にはまだまだ発想力で及ばないけど。
ゼロの使い魔 (11)
2007年5月24日 読書
ISBN:4840118590 文庫 ヤマグチ ノボル メディアファクトリー 2007/05 ¥609
フラゲした挙句ものの数時間で読み終わって俺に貸してくれるPキュンマジサイッコー
そんなことはともかく、第2期も決まったゼロ。
・今回話あんま進まねー
・女王、サイトを巡る争いから降りた?
・かと思ったらまた変な奴に騙されフラグ立てるし...
・そっそのマントはルイズ女王フラグ?
・シエスタ空気
・忘却云々は唐突でちょっと、ねぇ
・やっぱ今巻の見所はタバサ
・ビッチ女王とフーケと、あともしかしたらアニエスにも死亡フラグ?
うーん、次巻に期待かな。
フラゲした挙句ものの数時間で読み終わって俺に貸してくれるPキュンマジサイッコー
そんなことはともかく、第2期も決まったゼロ。
・今回話あんま進まねー
・女王、サイトを巡る争いから降りた?
・かと思ったらまた変な奴に騙されフラグ立てるし...
・そっそのマントはルイズ女王フラグ?
・シエスタ空気
・忘却云々は唐突でちょっと、ねぇ
・やっぱ今巻の見所はタバサ
・ビッチ女王とフーケと、あともしかしたらアニエスにも死亡フラグ?
うーん、次巻に期待かな。
西尾維新/化物語(上)
2007年5月22日 読書
ISBN:4062836025 単行本(ソフトカバー) VOFAN 講談社 2006/11/01 ¥1,680
阿良々木暦を目がけて空から降ってきた女の子・戦場ヶ原ひたぎには、およそ体重と呼べるようなものが、全くと言っていいほど、なかった―!?台湾から現れた新人イラストレーター、“光の魔術師”ことVOFANと新たにコンビを組み、あの西尾維新が満を持して放つ、これぞ現代の怪異!怪異!怪異。
なんというかキャラ漫才がキモというかほぼ全てで、それをカットしてしまうとストーリーの分量が半分以下になるんじゃないかってぐらいなんだけど、そんなことしたらこの話がこの話でなくなるというか。
正直西尾作品としてもあまりにパロに走りすぎなきらいもあって序盤はいまいちノれない部分もあり、「笑ったら負け、笑ったら負け」と身構えて読み進めたが途中で負けた。
主人公は(西尾作品としては)人間的だし、話も(漫才が大多数を占めてるせいで)複雑でなく、読みやすかった。
あと「蕩れ〜」は流行るんだろうか。
阿良々木暦を目がけて空から降ってきた女の子・戦場ヶ原ひたぎには、およそ体重と呼べるようなものが、全くと言っていいほど、なかった―!?台湾から現れた新人イラストレーター、“光の魔術師”ことVOFANと新たにコンビを組み、あの西尾維新が満を持して放つ、これぞ現代の怪異!怪異!怪異。
なんというかキャラ漫才がキモというかほぼ全てで、それをカットしてしまうとストーリーの分量が半分以下になるんじゃないかってぐらいなんだけど、そんなことしたらこの話がこの話でなくなるというか。
正直西尾作品としてもあまりにパロに走りすぎなきらいもあって序盤はいまいちノれない部分もあり、「笑ったら負け、笑ったら負け」と身構えて読み進めたが途中で負けた。
主人公は(西尾作品としては)人間的だし、話も(漫才が大多数を占めてるせいで)複雑でなく、読みやすかった。
あと「蕩れ〜」は流行るんだろうか。
あさの あつこ/バッテリー〈2〉
2007年5月15日 読書
ISBN:4043721021 文庫 あさの あつこ 角川書店 2004/06 ¥580
「育ててもらわなくてもいい。誰の力を借りなくても、おれは最高のピッチャーになる。信じているのは自分の力だ―」中学生になり野球部に入部した巧と豪。二人を待っていたのは監督の徹底管理の下、流れ作業のように部活をこなす先輩部員達だった。監督に歯向かい絶対の自信を見せる巧に対し、豪はとまどい周囲は不満を募らせていく。そしてついに、ある事件が起きて…!各メディアが絶賛!大人も子どもも夢中になる大人気作品。
第1巻を読んで、主人公のあまりの思考のガキさ加減にイラついて放置しといたんだけど、映画版良さそうだし後の巻でカタルシスあるかな...と思い直し続行。
2巻でも主人公のガキさは直らず。6巻まであるんだし、こんなところで直っても話が続かないかー。
なんか陰湿な部内リンチとか部活停止の話とか出てきて暗ーい展開だけど、最後に救いの兆しがあったんでまだ読み続けられそう。
にしても腐な描写ウゼー。他の女性作家のスポーツモンでもそういう描写は沢山あったて、そっちは気にならなかったがコレはなんか醒めるわー。作中でツッコミ入れるのが悪いのかー。
あと、顧問のコワモテ監督が映画だと萩原聖人なんだが絶対違うだろー。イメージだと松村雄基あたりだぞ。
「育ててもらわなくてもいい。誰の力を借りなくても、おれは最高のピッチャーになる。信じているのは自分の力だ―」中学生になり野球部に入部した巧と豪。二人を待っていたのは監督の徹底管理の下、流れ作業のように部活をこなす先輩部員達だった。監督に歯向かい絶対の自信を見せる巧に対し、豪はとまどい周囲は不満を募らせていく。そしてついに、ある事件が起きて…!各メディアが絶賛!大人も子どもも夢中になる大人気作品。
第1巻を読んで、主人公のあまりの思考のガキさ加減にイラついて放置しといたんだけど、映画版良さそうだし後の巻でカタルシスあるかな...と思い直し続行。
2巻でも主人公のガキさは直らず。6巻まであるんだし、こんなところで直っても話が続かないかー。
なんか陰湿な部内リンチとか部活停止の話とか出てきて暗ーい展開だけど、最後に救いの兆しがあったんでまだ読み続けられそう。
にしても腐な描写ウゼー。他の女性作家のスポーツモンでもそういう描写は沢山あったて、そっちは気にならなかったがコレはなんか醒めるわー。作中でツッコミ入れるのが悪いのかー。
あと、顧問のコワモテ監督が映画だと萩原聖人なんだが絶対違うだろー。イメージだと松村雄基あたりだぞ。
高田 崇史/QED 河童伝説
2007年5月14日 読書
ISBN:4061825178 新書 高田 崇史 講談社 2007/02/07 ¥945
河童が住むといわれる川で、手首を切り落とされた遺体が発見される。さらに片腕を切り落とされた別の遺体が川に浮かび、連続殺人事件の様相を呈してくる。事件の真相が明らかになると同時に、河童に隠された悲しい事実が…。
ミステリ的にはかなりどーでもえー(現代で起こる事件部分)んだけど、歴史の謎解釈部分は(8割トンデモだけど)おもしれーという微妙なシリーズ。この人にかかれば昔の日本人は皆竜宮城之介になってしまうという恐ろしい解釈が。だもんでいつも切ろうと思いつつ惰性で読んでしまう。
今回も河童の特徴(頭の皿とか、キュウリが好きなこととか)にすべて解釈が与えられ、その辺の謎解きは面白い。が、「実は○○(某神様)も河童だったんだよッー!!」「な、何だっ(ry」まで行くと、さすがに、ね。「犯人は松尾芭蕉」並にトンデモだよ、それじゃ。
河童が住むといわれる川で、手首を切り落とされた遺体が発見される。さらに片腕を切り落とされた別の遺体が川に浮かび、連続殺人事件の様相を呈してくる。事件の真相が明らかになると同時に、河童に隠された悲しい事実が…。
ミステリ的にはかなりどーでもえー(現代で起こる事件部分)んだけど、歴史の謎解釈部分は(8割トンデモだけど)おもしれーという微妙なシリーズ。この人にかかれば昔の日本人は皆竜宮城之介になってしまうという恐ろしい解釈が。だもんでいつも切ろうと思いつつ惰性で読んでしまう。
今回も河童の特徴(頭の皿とか、キュウリが好きなこととか)にすべて解釈が与えられ、その辺の謎解きは面白い。が、「実は○○(某神様)も河童だったんだよッー!!」「な、何だっ(ry」まで行くと、さすがに、ね。「犯人は松尾芭蕉」並にトンデモだよ、それじゃ。
北山 猛邦/少年検閲官
2007年5月6日 読書
ISBN:4488017223 単行本(ソフトカバー) 北山 猛邦 東京創元社 2007/01/30 ¥1,785
何人も書物の類を所有してはならない。もしもそれらを隠し持っていることが判明すれば、隠し場所もろともすべてが灰にされる。僕は書物というものがどんな形をしているのかさえ、よく知らない−−。
旅を続ける英国人少年のクリスは、小さな町で奇怪な事件に遭遇する。町中の家々に赤い十字架のような印が残され、首なし屍体の目撃情報がもたらされるなか、クリスはミステリを検閲するために育てられた少年エノに出会うが……。書物が駆逐されてゆく世界の中で繰り広げられる、少年たちの探偵物語。メフィスト賞作家の新境地!
デビュー作の『クロック城』や『瑠璃城』はかなりつまんないんだけど、コレがクソだったら切るかーと思って読んだ3作目の『アリス・ミラー城』が確変的に面白く、続く『ギロチン城』が古今稀に見るバカミスだったので一気にお気に入りの作家になった北山氏の新シリーズ。
相変わらず終末思想的な世界観で、今作では更に「本が失われた世界」というトンデモ設定。
プロローグや間奏で語られる挿話がいわゆる『美しい謎(c.島田荘司)』で否が応にも「さて、この不可能状況をどんなウルトラCでまとめてくれんのかな?」と期待が高まりますが...
...○☆?∀♪#д■!?
...ま、まぁ、ギロチンのアレに比べたら大人しいかな、はは...
いやでも結構面白かったかな、最近読んだのでマトモにミステリってるのほとんど無かったし。
何人も書物の類を所有してはならない。もしもそれらを隠し持っていることが判明すれば、隠し場所もろともすべてが灰にされる。僕は書物というものがどんな形をしているのかさえ、よく知らない−−。
旅を続ける英国人少年のクリスは、小さな町で奇怪な事件に遭遇する。町中の家々に赤い十字架のような印が残され、首なし屍体の目撃情報がもたらされるなか、クリスはミステリを検閲するために育てられた少年エノに出会うが……。書物が駆逐されてゆく世界の中で繰り広げられる、少年たちの探偵物語。メフィスト賞作家の新境地!
デビュー作の『クロック城』や『瑠璃城』はかなりつまんないんだけど、コレがクソだったら切るかーと思って読んだ3作目の『アリス・ミラー城』が確変的に面白く、続く『ギロチン城』が古今稀に見るバカミスだったので一気にお気に入りの作家になった北山氏の新シリーズ。
相変わらず終末思想的な世界観で、今作では更に「本が失われた世界」というトンデモ設定。
プロローグや間奏で語られる挿話がいわゆる『美しい謎(c.島田荘司)』で否が応にも「さて、この不可能状況をどんなウルトラCでまとめてくれんのかな?」と期待が高まりますが...
...○☆?∀♪#д■!?
...ま、まぁ、ギロチンのアレに比べたら大人しいかな、はは...
いやでも結構面白かったかな、最近読んだのでマトモにミステリってるのほとんど無かったし。
おおきく振りかぶって (3)
2007年5月5日 読書
ISBN:4063143686 コミック ひぐち アサ 講談社 2005/01/21 ¥540
一ヶ月を過ぎた時点で、春アニメの個人的?1はおお振りに決定記念。
3巻では、中学時代に阿部とバッテリーを組んでいた榛名が中心の話が続く。
阿部視点での中学時代の榛名の回想だけを見ると「榛名ウゼー、そりゃ最低ピッチャーだわー」になるんだけど、巻末に掲載されている外伝マンガ(掲載されたのは本編連載前、いわばパイロット版?)の榛名の物語を読むと彼がとある行動を取る(故に阿部に最低呼ばわりされる)のには彼なりの理由があり、そしてそれを知った部活の先輩たちは大いに感じ入るものがあった...となるので「阿部ウゼー、ガキ」になるというw
*ああしかし、8巻が今月出るそうだが連載は12巻目分ぐらいまでのストックがあるらしい。読みたければアフタヌーンのバックナンバーを買えと?
一ヶ月を過ぎた時点で、春アニメの個人的?1はおお振りに決定記念。
3巻では、中学時代に阿部とバッテリーを組んでいた榛名が中心の話が続く。
阿部視点での中学時代の榛名の回想だけを見ると「榛名ウゼー、そりゃ最低ピッチャーだわー」になるんだけど、巻末に掲載されている外伝マンガ(掲載されたのは本編連載前、いわばパイロット版?)の榛名の物語を読むと彼がとある行動を取る(故に阿部に最低呼ばわりされる)のには彼なりの理由があり、そしてそれを知った部活の先輩たちは大いに感じ入るものがあった...となるので「阿部ウゼー、ガキ」になるというw
*ああしかし、8巻が今月出るそうだが連載は12巻目分ぐらいまでのストックがあるらしい。読みたければアフタヌーンのバックナンバーを買えと?
浦賀 和宏/さよなら純菜 そして、不死の怪物
2007年5月1日 読書
ISBN:4061825046 新書 浦賀 和宏 講談社 2006/11/08 ¥998
不死身の男、ついに屈辱のリベンジへ!
自らの身体に傷を負わないの増大を自覚し始めた八木剛士。心の支えを得、これまでの恨みをはらすべく、遂に学校に矛先を向けた剛士に難事件が降りかかる。
思い出せ、あの日の屈辱を。不登校になるまでに受けたはずかしめの数々を。唯一の心の支えだった愛する純菜。彼女と結ばれることがもはや不可能なら、俺にはこれ以上失うものはないのだ。『この恨みはらさでおくべきかリスト』に載ったすべての連中に復讐の鉄槌をくだすときがきた。
そして5巻。
タイトルからして完結編を匂わせるが、どっこいこれからってところで終わり以下続刊。
もう完全にミステリではなくえすえふ〜なセカイに突入して謎の組織(モロにゼーレ)登場したりして、1巻の面影が...
まぁ主人公が今までの重苦しい自虐からストライク・バックに転じたので、話的につまらなくはないけど。
不死身の男、ついに屈辱のリベンジへ!
自らの身体に傷を負わないの増大を自覚し始めた八木剛士。心の支えを得、これまでの恨みをはらすべく、遂に学校に矛先を向けた剛士に難事件が降りかかる。
思い出せ、あの日の屈辱を。不登校になるまでに受けたはずかしめの数々を。唯一の心の支えだった愛する純菜。彼女と結ばれることがもはや不可能なら、俺にはこれ以上失うものはないのだ。『この恨みはらさでおくべきかリスト』に載ったすべての連中に復讐の鉄槌をくだすときがきた。
そして5巻。
タイトルからして完結編を匂わせるが、どっこいこれからってところで終わり以下続刊。
もう完全にミステリではなくえすえふ〜なセカイに突入して謎の組織(モロにゼーレ)登場したりして、1巻の面影が...
まぁ主人公が今までの重苦しい自虐からストライク・バックに転じたので、話的につまらなくはないけど。
浦賀 和宏/八木剛士史上最大の事件
2007年4月30日 読書
ISBN:4061824953 新書 浦賀 和宏 講談社 2006/08/08 ¥998
不死身の〈〈力〉〉を宿す奇跡の男――八木剛士の心にくすぶり続けるのは、デタラメな世界への激しい呪詛。学校では凄まじい虐めを受け、謎のスナイパーには命を狙われるという生き地獄の中で、初めて手に入れた恋という名の青春!
唯一の救済者・松浦純菜への想いを募らせすぎた妄想は、ついに脳外へ……。
そして事態は急展開! 急旋回! 急降下!? 八木剛士に訪れた史上最大の事件とは!!
あんま読み続ける気がしないシリーズだけど、この4巻と5巻がちょうど貸出可能領域にあったんでうっかり捕獲。
2巻まではきっちりミステリ、3巻もややメタ気味だけどミステリだったのに対し、4巻は本格っぽい事件もまったく起こらずもうすっかりキャラ小説。ああ戯言シリーズもそんな道程だったね。
あいかーらず読むとダウナーになるわー。
不死身の〈〈力〉〉を宿す奇跡の男――八木剛士の心にくすぶり続けるのは、デタラメな世界への激しい呪詛。学校では凄まじい虐めを受け、謎のスナイパーには命を狙われるという生き地獄の中で、初めて手に入れた恋という名の青春!
唯一の救済者・松浦純菜への想いを募らせすぎた妄想は、ついに脳外へ……。
そして事態は急展開! 急旋回! 急降下!? 八木剛士に訪れた史上最大の事件とは!!
あんま読み続ける気がしないシリーズだけど、この4巻と5巻がちょうど貸出可能領域にあったんでうっかり捕獲。
2巻まではきっちりミステリ、3巻もややメタ気味だけどミステリだったのに対し、4巻は本格っぽい事件もまったく起こらずもうすっかりキャラ小説。ああ戯言シリーズもそんな道程だったね。
あいかーらず読むとダウナーになるわー。
氷川 透/逆さに咲いた薔薇
2007年4月24日 読書
ISBN:4334075827 新書 氷川 透 光文社 2004/09/17 ¥840
女性を狙った殺人事件が連続して起こった。同一犯が疑われるが、動機が見いだせない。
警視庁捜査一課の新人刑事・椎名梨枝は、この事件を予見するかのような小説が出版されている事実を突き止める。犯人は小説を模倣したのだろうか。
梨枝とその友人・祐天寺美帆が、奇怪な事件の謎に挑む!
赤い靴下を履いた被害者は、誰になぜ、殺されたのか!?
この人の、論理に論理を重ね仮説をいくつも出しては否定し最終的に真実に辿り着く...というスタイルが好きなんだけど、今作は探偵役が違うためかそういう展開は見せず。
なんか、あまりにもあさっての方向な着眼点から犯人や動機に辿り着いてしまうので拍子抜け。作中作とかネットとか出されても、ねぇ..
女性を狙った殺人事件が連続して起こった。同一犯が疑われるが、動機が見いだせない。
警視庁捜査一課の新人刑事・椎名梨枝は、この事件を予見するかのような小説が出版されている事実を突き止める。犯人は小説を模倣したのだろうか。
梨枝とその友人・祐天寺美帆が、奇怪な事件の謎に挑む!
赤い靴下を履いた被害者は、誰になぜ、殺されたのか!?
この人の、論理に論理を重ね仮説をいくつも出しては否定し最終的に真実に辿り着く...というスタイルが好きなんだけど、今作は探偵役が違うためかそういう展開は見せず。
なんか、あまりにもあさっての方向な着眼点から犯人や動機に辿り着いてしまうので拍子抜け。作中作とかネットとか出されても、ねぇ..
森 絵都/DIVE!!〈下〉
2007年4月22日 読書
ISBN:4043791046 文庫 森 絵都 角川書店 2006/06 ¥580
密室で決定されたオリンピック代表選考に納得のいかない要一は、せっかくの内定を蹴って、正々堂々と知季と飛沫に戦いを挑む。親友が一番のライバル--。そんな複雑な思いを胸に抱き、ついに迎える最終選考。鮮やかな個性がぶつかりあう中、思いもかけない事件が発生する。デッドヒートが繰り広げられる、決戦の行方は?! 友情、信頼、そして勇気。大切なものがすべてつまった青春文学の金字塔、ここに完結!
この本、元々は4冊だったのを上下間の文庫にしたそうで。1巻は知季、2巻は飛沫、3巻は要一をそれぞれ主人公にしたストーリーが語られる。その中で彼らは悩み壁にぶつかり、それを克服するためにDIVEの新技に挑む。それが各巻(各章)のタイトルになってる「前宙返り3回半抱え型」「スワンダイブ」「SSスペシャル’99 」である。
そしてオリンピック選考会を描く4巻分では、決勝の10本のDIVE1本1本ごとに、これまで登場した9人の登場人物の視点にめまぐるしく切り替わる。競技者、コーチ、観戦者らから多角的に語られる展開はスリリングでドラマチック。
これはもうね、構成の勝利でしょう。主人公3人に感情移入させるだけさせといて、最終章はその誰かの視点に固定せず均等に見せ場与えられてるもんなぁ。どれも勝たせたいって思っちゃうよ皆。
*ところでこの文庫版、上巻の解説が「バッテリー」の著者あさのあつこで、下巻の解説が「一瞬の風になれ」の佐藤多佳子だったりする。最近自分が読んだスポーツ青春小説の作者が一同に会したことになるのだが、これは偶然じゃなく必然だろうな。
密室で決定されたオリンピック代表選考に納得のいかない要一は、せっかくの内定を蹴って、正々堂々と知季と飛沫に戦いを挑む。親友が一番のライバル--。そんな複雑な思いを胸に抱き、ついに迎える最終選考。鮮やかな個性がぶつかりあう中、思いもかけない事件が発生する。デッドヒートが繰り広げられる、決戦の行方は?! 友情、信頼、そして勇気。大切なものがすべてつまった青春文学の金字塔、ここに完結!
この本、元々は4冊だったのを上下間の文庫にしたそうで。1巻は知季、2巻は飛沫、3巻は要一をそれぞれ主人公にしたストーリーが語られる。その中で彼らは悩み壁にぶつかり、それを克服するためにDIVEの新技に挑む。それが各巻(各章)のタイトルになってる「前宙返り3回半抱え型」「スワンダイブ」「SSスペシャル’99 」である。
そしてオリンピック選考会を描く4巻分では、決勝の10本のDIVE1本1本ごとに、これまで登場した9人の登場人物の視点にめまぐるしく切り替わる。競技者、コーチ、観戦者らから多角的に語られる展開はスリリングでドラマチック。
これはもうね、構成の勝利でしょう。主人公3人に感情移入させるだけさせといて、最終章はその誰かの視点に固定せず均等に見せ場与えられてるもんなぁ。どれも勝たせたいって思っちゃうよ皆。
*ところでこの文庫版、上巻の解説が「バッテリー」の著者あさのあつこで、下巻の解説が「一瞬の風になれ」の佐藤多佳子だったりする。最近自分が読んだスポーツ青春小説の作者が一同に会したことになるのだが、これは偶然じゃなく必然だろうな。
森 絵都/DIVE!!〈上〉
2007年4月15日 読書 コメント (5)
ISBN:4043791038 文庫 森 絵都 角川書店 2006/06 ¥580
坂井知季の通うミズキダイビングクラブ(MDC)は赤字経営による存続の危機に陥っていた。MDCを閉鎖しようとする親会社を説得し、新コーチ・麻木夏陽子が提案したクラブ存続の条件は「次の年のオリンピックにMDCから日本代表選手を送り出す」というものだった。選考会に向けて、知季たちの過酷な練習の日々が始まった。
佐藤多佳子からあさのあつこと来て、森絵都に着水。
スポーツ青春小説としては相当有名らしいっすね、コレ。
マイナースポーツを題材としており、試合の技術描写はそれほど多くないがメンタル描写が秀逸なことで、飛び込みというスポーツをすごくリアルに感じることができた。10Mの飛び込み台の上に立った時の描写で「物理法則的にありえないこととはわかっていても、飛び込んだら25メートル四方のプールの外にはみ出してしまいそうな」って書いてあるトコとか、高さが嫌な感じにリアルに想像できてしまい臍の下がキューって感覚になるし。
主人公は3人いますが、知季がいいですね。飛び込みに打ち込みすぎたあまりに同学年の弟に彼女を取られるとかいう昼メロばりの展開(しかも中2で)とか、そのショックからわずか20ページで復活するトコとかw
あー、下巻を同時に確保しとかなかったことが悔やまれる。
坂井知季の通うミズキダイビングクラブ(MDC)は赤字経営による存続の危機に陥っていた。MDCを閉鎖しようとする親会社を説得し、新コーチ・麻木夏陽子が提案したクラブ存続の条件は「次の年のオリンピックにMDCから日本代表選手を送り出す」というものだった。選考会に向けて、知季たちの過酷な練習の日々が始まった。
佐藤多佳子からあさのあつこと来て、森絵都に着水。
スポーツ青春小説としては相当有名らしいっすね、コレ。
マイナースポーツを題材としており、試合の技術描写はそれほど多くないがメンタル描写が秀逸なことで、飛び込みというスポーツをすごくリアルに感じることができた。10Mの飛び込み台の上に立った時の描写で「物理法則的にありえないこととはわかっていても、飛び込んだら25メートル四方のプールの外にはみ出してしまいそうな」って書いてあるトコとか、高さが嫌な感じにリアルに想像できてしまい臍の下がキューって感覚になるし。
主人公は3人いますが、知季がいいですね。飛び込みに打ち込みすぎたあまりに同学年の弟に彼女を取られるとかいう昼メロばりの展開(しかも中2で)とか、そのショックからわずか20ページで復活するトコとかw
あー、下巻を同時に確保しとかなかったことが悔やまれる。
賀東 招二/フルメタル・パニック! 燃えるワン・マン・フォース
2007年4月13日 読書
ISBN:4829117931 文庫 四季 童子 富士見書房 2006/01/20 ¥546
壊滅。仲間の生死も知れず、かなめをアマルガムに奪われ……
宗介は、中東にある辺境の街ナムサクへと飛んだ。そこで彼は、AS同士の闇バトルに出場するチームのオーナー兼メカニックのナミと出会う。こうしてナミたちのチームの操縦士となった宗介は連戦連勝を続けるのだが?
なんというか幕間。
ボトムズのウド編とかに近い雰囲気で、FSSの戦車中隊の話とコンゼプトは似ている。作者の書きたい話を思いっきり書いた、的な。
とはいえ旧ASを用いたソースケの戦いは燃える物があるし、次巻でのカタルシスを得るためにもこういった話は必要なんだろう、きっと。
ああしかしSRWW前にこの話読んでれば、2周目でサベージ無双とかやる気になったろうに。遅かったか。
壊滅。仲間の生死も知れず、かなめをアマルガムに奪われ……
宗介は、中東にある辺境の街ナムサクへと飛んだ。そこで彼は、AS同士の闇バトルに出場するチームのオーナー兼メカニックのナミと出会う。こうしてナミたちのチームの操縦士となった宗介は連戦連勝を続けるのだが?
なんというか幕間。
ボトムズのウド編とかに近い雰囲気で、FSSの戦車中隊の話とコンゼプトは似ている。作者の書きたい話を思いっきり書いた、的な。
とはいえ旧ASを用いたソースケの戦いは燃える物があるし、次巻でのカタルシスを得るためにもこういった話は必要なんだろう、きっと。
ああしかしSRWW前にこの話読んでれば、2周目でサベージ無双とかやる気になったろうに。遅かったか。
浦賀 和宏/ファントムの夜明け
2007年4月10日 読書
ISBN:434400261X 単行本 浦賀 和宏 幻冬舎 2002/11 ¥1,680
サイコメトリーを題材としているが、「さて、この不可思議な現象にいったいどのような本格ミステリ的ブレイクスルーを見せてくれるのか?」とか思っていたらマジで超能力者で弱った。
中盤で主人公がサイコメトリーにより「偶然」連続殺人鬼に出会ってソイツ警察に突き出すんだけど、「あーこのサイコ女えれー勘違いしちゃって...逆に捕まっちまうのかな?」と思って読んでたらマジで殺人鬼だし。
終盤に刑事さんが出てきて、過去のサイコメトラーのインチキっぷりを説明してくれて「ああコイツが今作の探偵役かー、どんな推理を見せてくれるのかな?」と思ったら、主人公がマジ超能力者だったせいで「ただの名無し刑事」で終わったし。
よく考えたら「透明人間」とか「こわれもの」の作者なんだし、超能力オッケーな作者さんだったんだよなぁ。読むときのスタンス間違えたせいで素直に楽しめなかったかも。
サイコメトリーを題材としているが、「さて、この不可思議な現象にいったいどのような本格ミステリ的ブレイクスルーを見せてくれるのか?」とか思っていたらマジで超能力者で弱った。
中盤で主人公がサイコメトリーにより「偶然」連続殺人鬼に出会ってソイツ警察に突き出すんだけど、「あーこのサイコ女えれー勘違いしちゃって...逆に捕まっちまうのかな?」と思って読んでたらマジで殺人鬼だし。
終盤に刑事さんが出てきて、過去のサイコメトラーのインチキっぷりを説明してくれて「ああコイツが今作の探偵役かー、どんな推理を見せてくれるのかな?」と思ったら、主人公がマジ超能力者だったせいで「ただの名無し刑事」で終わったし。
よく考えたら「透明人間」とか「こわれもの」の作者なんだし、超能力オッケーな作者さんだったんだよなぁ。読むときのスタンス間違えたせいで素直に楽しめなかったかも。
歌野 晶午/そして名探偵は生まれた
2007年4月6日 読書
ISBN:439663255X 単行本 歌野 晶午 祥伝社 2005/10 ¥1,785
三月には珍しい雪の日、伊豆の山荘で惨劇は起こった。新興企業アラミツ・グループが所有する保養所・萩宮荘で、若き総帥・荒垣美都夫が撲殺されたのだ。ここは歴代の所有者が次々と不幸に襲われたという呪われた山荘だった。殺害現場となったホールは完全な密室状態だった。外部からは争う物音が確認されたが、現場に入ってみると荒垣の死体しかなかった。ホールの窓の外は降り積もった雪が逃走した者がいないことを証明している。犯人はどこへ消えたのか?社内懇親会で集められた二十人の中に犯人が?事件の解決に名探偵・影浦逸水が乗り出したが…。『生存者、一名』『館という名の楽園で』を収録した密室トリック三部作。
中篇3つを1つに纏めた本。
どれも密室モノだが、それぞれ趣がガラリと異なるので飽きさせない作りにはなっている。
「そして〜」はパロディ調で最後にちょっとシニカルになる。
「館〜」はその名の通り館モノだが、設定的にあまり緊迫感がないのと、トリックがちょいバレバレ気味。
「生存者、1名」は孤島モノ。山田正紀の著作で似たようなプロットの作品を読んだ気がするが置いといて。
お話的にはこれが一番面白かった。最後の余韻とか、東野圭吾っぽいし。アレは特定不能なんかねー。
三月には珍しい雪の日、伊豆の山荘で惨劇は起こった。新興企業アラミツ・グループが所有する保養所・萩宮荘で、若き総帥・荒垣美都夫が撲殺されたのだ。ここは歴代の所有者が次々と不幸に襲われたという呪われた山荘だった。殺害現場となったホールは完全な密室状態だった。外部からは争う物音が確認されたが、現場に入ってみると荒垣の死体しかなかった。ホールの窓の外は降り積もった雪が逃走した者がいないことを証明している。犯人はどこへ消えたのか?社内懇親会で集められた二十人の中に犯人が?事件の解決に名探偵・影浦逸水が乗り出したが…。『生存者、一名』『館という名の楽園で』を収録した密室トリック三部作。
中篇3つを1つに纏めた本。
どれも密室モノだが、それぞれ趣がガラリと異なるので飽きさせない作りにはなっている。
「そして〜」はパロディ調で最後にちょっとシニカルになる。
「館〜」はその名の通り館モノだが、設定的にあまり緊迫感がないのと、トリックがちょいバレバレ気味。
「生存者、1名」は孤島モノ。山田正紀の著作で似たようなプロットの作品を読んだ気がするが置いといて。
お話的にはこれが一番面白かった。最後の余韻とか、東野圭吾っぽいし。アレは特定不能なんかねー。
http://www.hontai.jp/
内幕がアレだとか、今晩発表なのに既に某本屋の店先では帯が「大賞受賞作品」に変わってたりだとか色々アレですが、作品には罪はありません。
そんなわけで下馬評どおり「一瞬の風になれ」が受賞して、応援していた身としては素直に喜ばしいですはい。
もう1セット買おうかな...
内幕がアレだとか、今晩発表なのに既に某本屋の店先では帯が「大賞受賞作品」に変わってたりだとか色々アレですが、作品には罪はありません。
そんなわけで下馬評どおり「一瞬の風になれ」が受賞して、応援していた身としては素直に喜ばしいですはい。
もう1セット買おうかな...
谷川 流/涼宮ハルヒの分裂
2007年4月2日 読書
ISBN:4044292094 文庫 いとう のいぢ 角川書店 2007/03/31 ¥540
おお、このところ一日一殺ペースで読書しとる。おかげで読むモノが足りんぞぃ。
これとF/0は本来2〜3日かけて読む予定だったんだが、巡回サイトさんでネタバレ感想に遭遇しまくりでこのままだとおちおちネットサーフィン(古 も出来ないので急いで読んだ。
*さてこの「分裂」、タイトル読んですぐ浮かんだのはるーみっくワールド的にハルヒが分裂しちゃって巻き起こるドタバタ...なんすが、さすがにそんなベタでこれまでの世界観壊すようなことはせず、パラレルなαとβが同時進行するというシロモノ。自分の守備範囲で言うと流水センセが書きそうなコンセプトですが、あれよりずっとシンプルかつ示唆に富んでいて、謎解きに興味を惹かれる内容。
主な疑問点は
・αとβはいったい何か(最大の謎)
・αの電話の相手は誰か
・αの「12人目」の少女は何者か、そして上の電話の人物と同一か
・βのキョンが授業中に見た佐々木の夢の意味は
・なぜαには新入生が来てβには来ないのか
まだまだありそう。
ていうか「下巻に続く」かよっ!聞いてねぇよ!
おお、このところ一日一殺ペースで読書しとる。おかげで読むモノが足りんぞぃ。
これとF/0は本来2〜3日かけて読む予定だったんだが、巡回サイトさんでネタバレ感想に遭遇しまくりでこのままだとおちおちネットサーフィン(古 も出来ないので急いで読んだ。
*さてこの「分裂」、タイトル読んですぐ浮かんだのはるーみっくワールド的にハルヒが分裂しちゃって巻き起こるドタバタ...なんすが、さすがにそんなベタでこれまでの世界観壊すようなことはせず、パラレルなαとβが同時進行するというシロモノ。自分の守備範囲で言うと流水センセが書きそうなコンセプトですが、あれよりずっとシンプルかつ示唆に富んでいて、謎解きに興味を惹かれる内容。
主な疑問点は
・αとβはいったい何か(最大の謎)
・αの電話の相手は誰か
・αの「12人目」の少女は何者か、そして上の電話の人物と同一か
・βのキョンが授業中に見た佐々木の夢の意味は
・なぜαには新入生が来てβには来ないのか
まだまだありそう。
ていうか「下巻に続く」かよっ!聞いてねぇよ!
Fate/Zero(2)
2007年4月1日 読書読んだ。
エルメロイにトドメ刺しそびれたシーンでは「なんだよー又無意味な引き伸ばしかよー」とも思ったが、その語の展開読んで正直スマンカッタと思った。
バーサーカー出番なかったけど、カラーイラストやあとがきの「セイバーと因縁が...」みたいな説明から鑑みるに、弁慶というのはなさそう。円卓の騎士絡みか。
ライダー組は相変わらずいいキャラ。「王の軍勢」は見開きで登場したりして、凄さが伝わってくる文章でした。あーセイバーも「ナイツ・オブ・ザ・ラウンド」って召喚獣でも使えば(大多数ネタ)
文中でも語られるように実際のアーサー王は部下に裏切られまくりっぽいのであんなFF7内のように協力して敵フルボッコとかありえないんだろうな。
タイトルにもなってる「王たちの狂宴」で、ギルがゲートから酒出すくだりがツボですな。
エルメロイにトドメ刺しそびれたシーンでは「なんだよー又無意味な引き伸ばしかよー」とも思ったが、その語の展開読んで正直スマンカッタと思った。
バーサーカー出番なかったけど、カラーイラストやあとがきの「セイバーと因縁が...」みたいな説明から鑑みるに、弁慶というのはなさそう。円卓の騎士絡みか。
ライダー組は相変わらずいいキャラ。「王の軍勢」は見開きで登場したりして、凄さが伝わってくる文章でした。あーセイバーも「ナイツ・オブ・ザ・ラウンド」って召喚獣でも使えば(大多数ネタ)
文中でも語られるように実際のアーサー王は部下に裏切られまくりっぽいのであんなFF7内のように協力して敵フルボッコとかありえないんだろうな。
タイトルにもなってる「王たちの狂宴」で、ギルがゲートから酒出すくだりがツボですな。