咲と愛子の友情のはじまり「いつか花咲く、愛もある」。武紀にゆうきから意外な提案が…「梅雨が明けるころに」。悩める春姉、危機一髪?「姉のちときどき胸さわぎ」。どうしても一緒にお風呂に入ると言う夏海に武紀は!?「俺の妹のばあい」。意外なあの娘とアキバデートっ!「すくぅ~るメイド」。そして訪れる武紀最大の正念場―奮い起こせ主人公力!「攻略仕様のアンチノミー」の全6編でお贈りする「ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!」珠玉短編集。

全く持ってファンディスク的な内容で、若干ニヤニヤせざるを得ない。
四阿にまでフラグおっ立てるのはどうかと思うが、妹話とコクリ話はニヤニヤもんで。ニヤニヤ。

絃の聖域

2011年6月7日 読書
人間国宝、長唄の安東流家元の邸内で女弟子が殺された。左手には三味線の撥が握られていた―。犯人は内部の者としか考えられなかった。二代にわたって妾を邸内に住まわせているこの家では、夫婦・親子の間で嫉妬や憎悪が渦巻き、誰かが誰かを殺す動機には事欠かないほどだった。しかしなぜ女弟子が?警察が謎の糸口もつかめないまま、やがて第二の殺人が…。名探偵・伊集院大介が初登場する、本格推理の名作。

なんとも懐かしい作品で、最初に読んだのは自分が高校生ぐらいのときだったような気がする。シリウス編以降の伊集院大介シリーズを探しててつい手にとってしまった。
冒頭からいきなり801で面食らったが、その後の展開は無茶苦茶格調高い本格ミステリ。特に伝統芸能の家元を舞台にしているせいか、常に張り詰めたような緊張感というか静謐な空気感が漂ってステキすぎる。

途中の見立て(というかダイイングメメッセージ)こそちょっと微妙に感じたけど、終盤の展開から伊集院大介の推理シーンからどんでん返しまで怒涛の展開は秀逸で、栗本作品でも自分内では一、二を争うと思ってる。
人気作『ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!』の秘密に迫る外伝シリーズが満を持して登場!!
架空の情報媒体を現実に投影する『フェアリーテールシステム』。望めば好きなゲームやヒロインを現実に顕現させることもできるこの力を巡り、戦い続ける男高橋秀之。卓越したコンピュータ・スキルを駆使し、システムの謎に迫ろうと日夜情報収拾も兼ねヒロイン達を助ける彼だったが、この夜はいつもと違った。窮地のヒロインを救うため現場に向かった秀之が見たのは、謎の少女の手を引き逃げる妹の愛子で――!?


そんなこんなで外伝も。

最初の方は「ギャルゲェでこーいう話を読みたいわけじゃない」と否定的だったが、グダってる本編に比べるとストレートで面白い。特に主人公の能力が「僕のかんがえたさいきょうののうりょく」しててwktk。ありがちな制約が付いてるのもお約束だしな!

ただバトルシーンはこなれてないっつーか、もっとがんばってーな感じ。
何があったとしても俺の気持ちは変わらない――!
『エターナル イノセンス』の主人公・真田正樹はこの世界を去った。愛すべき日常を取り戻し安堵する俺こと都筑武紀だったが、この時はまだ、気づいていなかった。この事件が、新たなイベントへのトリガーだということに……そして、咲が誰よりも傷付いていることに! 〈世界改変〉による過ちに苛まれる彼女に俺の声は届くのか? 事態は最悪の事態に向けて加速していく――。選択肢無限の真世界を奔走する、青春ADVノベル、待望の第5弾!


間が空きすぎて一緒に貸してもらった4巻半分ぐらい読むまで「あれ?コレ前に読んだんじゃね?」と気付かなかった。なんてこった。

5巻は話がムダに大きくなったというか、フェアリーテールシステムの裏とかそーいうのは別にどーでもいいんだけどなー。ファンタジーはファンタジーのままで。

だから後半展開はあんまりー、な。
「お願い! 私の妹と組んで!」 楯無の突然のお願いに戸惑う一夏。専用機持ちの能力向上を目的として開催される「全学年専用機持ちタッグマッチ」、その相手に4組の専用機持ちこと更識簪(さらしき・かんざし)と出場することになる。しかし、肝心の簪は一夏に誘われても「イヤ」の一点張り。業を煮やした一夏は休日に簪とデートをすることに決める。一方、タッグを断られたあげく、一夏が他の女子とデートと聞いて気が気ではないヒロイン一同。果たして簪は一夏と組んでくれるのか。しかも対戦相手は楯無と箒の強力コンビ! 恋の火花散るハイスピード学園バトルラブコメディ、美しき『姉妹たち』の第七弾!

ラブコメ部分のワンパターンには目を瞑るけど、戦闘パートの「新ヒロインと組んで旧ヒロインと学内イベントでバトル」→「正体不明の敵乱入で学内バトルは有耶無耶」のワンパタはどうにかならんのか。

そして楯無(姉)のあまりにも早い弱体化っぷりに泣いた。法則どおりとはいえ弱すぎだろ...
千冬姉はさすがにこんな弱体化はしないと思うが(作者好きそうだし)もしそうなったらもっと泣く。
一夏の誕生日に心を躍らせるヒロイン一同。そんな中、セシリアだけは学園祭に現れた謎の敵に表情を暗くしていた。「BT二号機、サイレント・ゼフィルス…次はやらせませんわ」そして、急遽一年生も参加することになったIS高速機動バトルレース『キャノンボール・ファスト』。しかし、そこにも『亡国機業“ファントム・タスク”』の魔の手が伸びる…。ハイスピード学園バトルラブコメ、ノンストップの第六巻。

やばい、読んでから一週間ぐらいしか経ってないのにもう内容が思い出せないっていうか、前後の巻とどれがどれだかわからなくなってきている...!

そんなワンパターン。
後編読了。

面白くはあるんだけど、果たしてコレが4年かけて熟成されるに値する物語だったかどうかは、正直今のとこわからない。余韻とかは後でまた生まれてくるのだろうし。

長門の出番が少ない(臥せってるか本読んで我関せずかの2択)のがアレだったけど、代わりに一般人サブキャラたちの人となりが掘り下げられてた感。特に国木田は頭いい設定とか鶴屋さんLOVE設定とか出てきて、ちょっと後付けくせーとも思ったり。

ヤスミの正体はまぁセオリーどおり。アナグラムも出てきたけど西尾先生だったらもっと奇天烈な名前になったんだろうなー。

4年も経つとのいじ先生の絵はかなり変わった印象になり、キョンとか「誰?」レベル。あと白黒挿絵を見るに、真横向きの顔がヤバい。
長門が寝込んでいるだと? 原因は宇宙人別バージョンの女らしいが、どうやらSOS団もどきのあの連中は俺に敵認定されたいらしい。やれやれ、勘違いされているようだが、俺もいい加減頭に来ているんだぜ?

乗るしかないこの(ry

そんなわけでいつもいつもP君に借りてばっかでも悪いのでコレは予約で買って即読み始め。
「分裂」ではわかりかねた「aとbどちらが主、あるいは先か?」もおぼろげながら見えてきたが、やはり前編だけだと見えてこない。後編に期待。

あー、病気(違うけど)の長門はいい。じつにいい。大怪我・衰弱好きだからなー。
恋のおまじないに囚われた女子高生の物語『恋煩い』、絶海の孤島にある子供たちの楽園の物語『妖精の学校』、孤独な詐欺師と女性をつなぐケータイの物語『嘘つき紳士』、怪物に石にされた幼なじみを愛し続ける少年の物語『終の童話』、七夕の夜空から星座を一つ消した男の子女の子の物語『私たちが星座を盗んだ理由』。これぞミステリの醍醐味全てはラストで覆る。

北山先生久しぶり!城シリーズでも少年検閲官でも音野順でもない短編集だけど、そこはそれ。
表紙はまた例によって片山若子さんでとてもメルヒェン。

ミステリ的には1本目の『恋煩い』が秀逸。どこのラノベだよ!な冒頭の雰囲気からラストへのオチはマジ怖い。トリック云々は抜きにして。

そして問題の2本目『妖精の学校』
ラストのオチを読んでも、何がどうオチてるのかさっぱり解らなくて、クライマックスに登場した数字をgoogle先生に聞いてみてやっと、おぼろげながら話の全体像がつかめるという難解さ。
今回画像検索で『舞台になった学校』があると思われる場所を初めて見た(教科書で見たかもしれないけど多分1988年以前のものだからあんなんになる前のだと思)けど、話で聞いて想像していた以上に異常なシロモノだったわアレ。そらーあんなミステリ構想の1本や2本は沸いてきそうなビジュアルだわー。
人気作家たちが登場、豪華トリビュート本!「QED」を西澤保彦氏と椹野道流氏に。「薬屋探偵」を令丈ヒロ子氏と時村尚氏に。「鏡家サーガ」を竹本健治氏に。豪華執筆陣がメフィスト賞人気作を描く!

*漂流カーペット

鏡家かと思ったら牧場智久まで出てきやがったよ!つかテイストはまんま竹本だなこりゃ。
オチは鏡家の例によって例のごとく、件のアレ。
なんていうかZERRY藤尾のマンガ(※エロです)を思い出すわー。


*外嶋一郎主義

「スナッチ」のときも思ったけれど、西沢保彦は海原雄山(というか雁屋哲)のごとく自然食品崇拝の化学調味料・添加物批判に陥ってしまったんだろうか。雁屋哲がアレだけにそーいう主義主張のヒトにはいい印象無いんだけどなぁ。
あとその主張を外嶋氏に喋らせるのもどうなんだろう。ありえそうではあるけど。

お話自体はコミカルでなかなか面白かったけどw


*薬剤師とヤクザ医師の長い夜

トリビュートの作者さんが書くお話のキャラとタタルが競演。なんだけど俺この作者さんの作品読んだことないのよ...
よってキャラ同士のかけあいとかも感慨とか無いため「普通」にしか思えんかった。


*薬屋探偵は余裕の1巻斬り小説だったのでこのトリビュートも読んでないw
トリビュート作者さんも知らん人だし。
キリトが巻き込まれた“死銃”事件から数週間。妖精アバターによる次世代飛行系VRMMO“アルヴヘイム・オンライン”にて、奇妙な騒動が起こる。新マップ“浮遊城アインクラッド”、その第24層主街区北部に現われる謎のアバターが、自身の持つ“オリジナル・ソードスキル”を賭け、1体1の対戦ですべてを蹴散らし続けているという。“黒の剣士”キリトすらも打ち負かした、“絶剣”と呼ばれるその剣豪アバターにアスナも決闘を挑むのだが、結果、紙一重の差で敗北してしまう。しかし、そのデュエルが終わるやいなや、“絶剣”はアスナを自身のギルドに誘い始めた!?“絶剣”と呼ばれるほどの剣の冴え。そこには、ある秘密が隠されており―。『マザーズ・ロザリオ』編、登場。

デスゲームとしての緊迫感が無い話なのでこれまでのテイストを期待して読むと肩透かしを喰らうが、それさえ気にしなければなかなかのお話。

...ということなんだけど、「デスゲーム」を期待してる方なので今回のお話はちょっと合わなかった。
後半のお涙頂戴展開もツボらなかったし。

キリトさんが2度も同じ相手に敗北するのも、なんていうか残念で。主人公無双タイプの作品で読者の多くもソレをむしろ好意的に受け止めてる稀有な作品だけに、ね。
シリーズ完結!!

父の屋敷に戻った桜井京介。
久遠家の血塗られた過去、そして20年前の大惨事――

『僕は――ヒトゴロシ』。謎の詩を残して姿を消した桜井京介は、久遠アレクセイの名に戻り、14歳まで育った屋敷にいた。
一方、神代宗の話を聞いた蒼は、函館で京介を捜し歩き、20年前の忌まわしき事件を知る。次第に明らかとなる久遠家のルーツ。
そして、父・グレゴリの狂気が京介を襲う!
「建築ミステリ」の金字塔、ついに完結!!


大学生の頃に新本格ブームにハマり、周りの友人にミステリ薦めまくってうまいこと洗脳に成功した奴から「これどう?」と紹介されたのがこのシリーズ2作目「玄い女神」だったっけ。あれから約16年かぁ。色々感慨深い。

このシリーズ、初期はその名のとおり建築物と殺人事件を新本格のコードで絡めた上質のミステリで文句無く人にオススメできる。特に5作目の「原罪の庭」は、キャラへの感情移入度が適度に深まった頃にあの内容なので滅茶苦茶ドキドキしながら読み進めたモンだし一番好き。

でも2部以降建築物はトリックにあんまり関わらなくなるわ、そもそもミステリ色が薄くなるわ、作者自身がキャラ萌えなのがありあり感じられる内容になるわで正直あまり...ただ2部以降でも「angels」のラスト、蒼の一言は強烈な印象でシリーズでも一番好きな場面として心に残ってる。まぁ、ツマンネーツマンネーと言いつつもキャラたちの結末が気になるので最後までお付き合いしたわけで。

最終巻の内容は、うーん、ラスボスまでの道のりが長かった割に最期があっけないのと、主人公ズの障害になりそうなキャラまとめて始末し過ぎ?
あと「玄い女神」で使ったトリックというかネタをまた使うのは...シリーズ総決算という解釈で大目に見るべきなのか。
エピローグはわりとあっさりだけど希望がある感じでいーんじゃないすかねー。

評価はシリーズ(主に第1部)を総括しての点数で。
アイドル声優・音無まどかに振りまわされ、波瀾万丈な日々を送る常村良人。ある日、まどかの誕生日が近づいてきたことに気づいた良人は、彼女のためにサプライズを考える。それは、市主催のスポーツ大会へ参加すること。狙いは優勝賞品―ニューオープンするウォーターランドの招待券。いつも忙しい彼女に、プールで休日を楽しんでもらおうというわけだ。そう、それはつまり…「まどかさんと一緒にプールへ行って、レアな水着姿を拝んじゃうぞーっ!?」ますます盛り上がるハイテンション・コメディの第3弾。

そういえばアニメの番宣ラジオって設定だから1クール(3ヶ月)ぐらいで番組終了だよな、そうなったら小説のほうも終了だろうか?
ていうかだからこんな展開遅いのか。

などと益体もないことばっか思ったり。
ある日、アイドル声優・天乃川しぐれさんの秘密を偶然に知ってしまった僕、常村良人。手をギュッと握って「二人だけの秘密ですよ」と天使のように微笑むしぐれさんに、思わずドキドキ。一方、相変わらずムチャなツッコミばかりを要求する音無まどかさんには、超イケメン声優が言い寄りはじめ、僕は内心、気が気がじゃなく…。ちょ、まどかさん、ソイツとデートするつもりっ?と焦っていたら、なぜか僕も含めてWデートすることになってしまい―。ますます絶好調のハイテンション・コメディ第2弾の登場ですっ。

ボケツッコミを多少はクスリとできるぐらいに思えてきた...かな?
進歩の跡は見られる。

でも終盤の「落として、上げる」展開が取ってつけたような印象なのが残念。もちっと必然性だとかキャラの心理に納得いくものがないと。

あ、それと新キャラは珍しく「恋のライバル男キャラ」だよ。最近のラノベはハーレム系ばっかで男ライバルをとんと見かけなくなったから逆に新鮮だったよ!

折れた竜骨

2011年5月4日 読書
ロンドンから出帆し、波高き北海を三日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島。その領主を父に持つアミーナはある日、放浪の旅を続ける騎士ファルク・フィッツジョンと、その従士の少年ニコラに出会う。ファルクはアミーナの父に、御身は恐るべき魔術の使い手である暗殺騎士に命を狙われている、と告げた……。
自然の要塞であったはずの島で暗殺騎士の魔術に斃れた父、「走狗(ミニオン)」候補の八人の容疑者、いずれ劣らぬ怪しげな傭兵たち、沈められた封印の鐘、鍵のかかった塔上の牢から忽然と消えた不死の青年――そして、甦った「呪われたデーン人」の襲来はいつ? 魔術や呪いが跋扈する世界の中で、「推理」の力は果たして真相に辿り着くことができるのか?
現在最も注目を集める俊英が新境地に挑んだ、魔術と剣と謎解きの巨編登場!


序盤、足跡やら指紋を採取するシーンは科学捜査のソレだったので、作中に出る『魔術』にどんなミステリ的解釈を与えてくれるのかな?と期待してたらガチで魔法が存在する世界観だった。もっともそれはよくあらすじとか読まず先入観持った俺が悪いのだが。

あとがきにもあるように西澤保彦がよくやる『SF的超常現象やファンタジー的魔術等が存在してもルールを明示しておくことにより本格ミステリとして成立させる』手法を使った本作。西澤スキーな自分としては高評価。伏線の張り方はほのぶんらしかったし。

タイトルがちとピンと来ないのは残念。
春の陽気に誘われてフラフラ街を歩いていたら、いきなり拉致されてしまった僕。えっ?なに?いやいやちょっとナニスルンデスカ!?…ふと我に返ると、なぜかラジオの収録スタジオに。呆然としていると、一人の美少女がスタジオに入ってきて―ま、まさか!憧れていた人気アイドル声優の音無まどかさんじゃないかっ…。えええええっ!!なし崩し的に、そのまま二人でラジオ収録に突入してしまうのだが…。果たして、僕の運命やいかにっ!?怒涛のハイテンポハイテンション・コメディ、ここに開幕っ。

P君オススメの一冊ではあったんだが...ううむ。

ラジオDJ風の会話劇で笑わせるトコが見せ場のお話なのに、その肝心のボケツッコミが全然面白くない。ラノベ界でも(具体的な作品名は伏せるけど)アレとかアレのハイテンションな会話のキャッチボールに遠く及ばず、クスリともできなかった。これは痛い。

ヒロインも性格に裏表があるっつっても、整合性取れてないにも程がある。序盤のアレで後半のアレとか説得力に欠けるわー。

タイトルに関しては出オチ臭プンプンというか突っ込んだら負けなのであえて触れない。
まーちゃんが、殺人犯に攫われた。僕の元から、まーちゃんが消えた。バカップル伝説も終焉を迎えた。長瀬透殺人事件に起因する自分自身との無益な争いに精を出していた間に攫われたんだから、まったくもって笑えない。しかも犯人は、長瀬だけでなく、僕の知り合いを次々と殺してまわった人間でもある。そして、今だ犯人は逃亡中。この事件だけは、僕が終わらせないといけない。敵は二つ。殺人犯と、僕自身。内外からの挟み撃ちだ。相手にとって不足はないが、相手からすれば標的は不足だらけだろう。だからって、まーちゃんを諦めると、僕はみーくんじゃなくなる。出来る内に、出来ることを。『ぼく』が終わる前に。よーし。じゃあみんな、行ってきます。ちょいとハッピーエンドまで。

うーん同じ巻で同じトリック2回使うとかねぇ...と言いたいけどこれ別にミステリじゃねぇから文法は通じないしなぁ。

これまで9巻の積み重ねがまーちゃんの行動に集約されるお話なんだけれども、果たしてアレでよかったのか。割と疑問に残る。

エピローグがなんていうか戯言とカブるのは、まぁ。
生徒会長、見参! IS学園二学期、その一番最初の行事として催される学園祭では、なぜか一夏の所属部活動を巡っての競争に。そんな中、今までなりを潜めていた『最強』の生徒会長こと更識楯無(さらしきたてなし)の登場に波乱の予感が渦巻く! さらには不審な組織までもが動き出し……!? 「ものがたり」のはじまり、ハイスピード学園バトルラブコメ第五弾、開幕!

やっぱり「新キャライラネ」と「シリアス展開イラネ」の2点に集約されちゃうんだろうな、この巻は。
よーやっと出てきた敵組織がなんかいきなり生徒会長にボッコだし。
8月、夏休み開幕。今回は『女の子たちの夏休み編』。それぞれ女の子の視点からつづるある夏の日の物語。気温とともに女子パワーもヒートアップ、新たな一面をかいま見るオムニバス。「一夏とひと夏の思い出を―」そんな願いは果たして叶うのか!?そのとき隣に立つのは誰なのか!?「想い」を彩る、ハイスピード学園バトルラブコメ第4弾。ISバトルはなくても恋のバトルは回避不能、夏の恋愛争奪戦―開幕。

なんだか今巻はあまりイラッと来たり頭抱えるような表現が無いな?と思ったら、オムニバスで女子視点だったり三人称視点だったりするからだと気付いた。オヤジギャグ無いだけでだいぶマシになるな...

展開のシチュはありがちっちゃぁありがちだけど、その辺はいーやー。
春を迎え、奉太郎たち古典部に新入生・大日向友子が仮入部することに。だが彼女は本入部直前、急に辞めると告げてきた。入部締切日のマラソン大会で、奉太郎は長距離を走りながら新入生の心変わりの真相を推理する!

タイトルといい、序盤の雰囲気といい、千反田と大日向とホータローの三角関係勃発か!退部の原因は嫉妬?とか推理してしまった俺はもうラノベ脳に犯されまくってるんだろう...

米澤穂信がそんな甘いお話を書くわけがなく、大日向退部の原因はまったく違うところに。いやでも誕生会イベントの描写はミスリード誘ってるだろ。

で、実際の退部理由の方は実に細かい伏線の積み重ねによって暴かれていく。その辺はさすがにほのぶん。でもホータローの記憶力良すぎと思わざるを得ない。

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